返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

ユーモアの鎖国62

时间: 2020-04-24    进入日语论坛
核心提示:冠 奥歯を一本抜いた医者は抜いた歯の両隣りつごう三本、金冠をかぶせたするとそのあたり物の味わいばったり絶え青菜をたべても
(单词翻译:双击或拖选)


 奥歯を一本抜いた
医者は抜いた歯の両隣り
つごう三本、金冠をかぶせた
するとそのあたり
物の味わいばったり絶え
青菜をたべても枯葉になった
ああ骨は生きていなければならない
けだものの骨
鳥の骨
魚の骨
みんな地球に生えた白い歯
それら歯並びのすこやかな日
たがいに美しくふれ合う日
金冠も王冠もいらなくて
世界がどんなにおいしくなるか。
 短いものですが、割合に長くかかりました。何回も書きかけてはやめております。さわってみて未熟だな、と知り、もぎとることを後にする果実のようにです。りんごや柿の、花が咲いて実がなるくらいはかかりました。
動機も、内容も、願いも全部おもてに出してある平明な詩なので、よければ読者も白い歯でまるかじりにして味わって下さい。もしシブイところがありましたら、締切りにせまられたせいです。けれど期限で切られなかったら最後の二行は出てこないで、詩になるのがずっとおくれるか、まったく別の詩になっていたろうと思います。
金冠も王冠もいらない、これは「表札」で様も殿も付いてはいけない、と言ったことと何となく似てしまいましたが、こんな風に、自分の内面にありながらはっきりした形をとらないでいたものが徐々に明確に出てくる、あらためて自分で知るといった逆の効果が、詩を書くことにはあるようです。かりにも私の場合、書くことと働くことが撚《よ》り合わされたように生きてきた、求めながら、少しずつ書きながら手さぐりで歩いてきた、といえます。
時期でいうと「挨拶」と「表札」の中間頃に当る「家出のすすめ」は、時間でいうと真夜中にあらわれました。読んで下さる方に必要のないことですが、作者はそのことを思い出します。意図しないのに突然出て来たからです。魑魅魍魎《ちみもうりよう》のたぐい、私の世迷《よま》いごと、でもあるのでしょうか。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%