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イブのおくれ毛03

时间: 2020-06-09    进入日语论坛
核心提示:女の三大ショック前回の「おくれ毛」につき、カモカのおっちゃんは補足するところがあった。「おくれ毛、というのは、ふつう、鬢
(单词翻译:双击或拖选)
女の三大ショック

前回の「おくれ毛」につき、カモカのおっちゃんは補足するところがあった。
「おくれ毛、というのは、ふつう、鬢《びん》のほつれとか、衿足にそよいでいるとか、そういうものばかりいうが、あれはマチガイです」
「ほかにどこがありますか?」
と私はあたまをかしげて考えた。
「それはいろいろです。男なら裸で涼んでると、胸毛が風になぶられる、それもおくれ毛というやろうし、女なら、下穿《したば》きから、ツイはみ出してるなんぞも、おくれ毛にはいる」
下穿き、などと古風な言葉を用いるのは中年のキザである。私は卑陋《ひろう》な話題に入らんとするおっちゃんをあわてて制し、話をねじ向けた。
「男の人生の三大ショックは聞きましたが、女の人生の三大ショックは何かしら?」
「それはまあ、第一は初潮とちがいますやろか?」
「それは昔の子供でしょう。前にもいうたけど、いまの子はケロケロとうれしがって待ってますよ。なけりゃ肩身狭いってもんで、指折りかぞえて待ってたりする」
昔の少女は純真、内向的な子が多かったから、コドモからオトナヘ一歩ふみこんだとなると、愕然、暗然、凝然、となって立ちすくんだりする、そういう陰影が今の子はないように思うけど。
「では、第二のショックは何ですか?」
「それはいうまでもなく、処女喪失というか、初夜体験というか、ともかく、コドモからオトナになるのが初潮とすると、オトナからオトナの女になるのが初夜体験、これが第二のショックです」
「そうかなあ。よくよく考えれば今日びの女は……」
「いやまあ、待て。なんでそう男のいうことに、いちいち反対する。この、出しゃばり鼻べちゃめ。だまって聞きなはれ、女いうもんは男のいうこと、感心して聞いとったら世の中丸う納まるねん。——第三のショックはつまり、出産ですなあ。女いうもんは子供でけると、これはクラッと人生観も世界観もかわります。弁天小僧がイレズミ見せて居直ったみたいになります。さァ矢でも鉄砲でも持って来やァがれ、と尻捲《けつまく》って肘張った恰好になる。何しろ、何が恥ずかしいいうて、恥ずかしさの究極みたいな恰好を人さまにさらした上は、怖いもんなしです」
「そうかなあ」
「当り前です。子供を産んではじめて世の中の仕組みがわかった気になる。人間の未知の部分がないということはこれは、やっぱり一つのショックでしょう」
「おっちゃんのお言葉ですが」
と私はいった。
私にいわせれば、男はすべて、考えることが皮相である。
つまり、女の人生の三大ショック、初潮、喪失体験、出産、みな、男のあたまの中で、かくあらんか、と想像した女である。男には女が中々わからないらしいのもむりはなく、こんな程度で、毎度おつきあい願っているのだとしたら、話が通じないのも当然である。ナマ身の女を知らない。
「ほんなら、女の三大ショックは何ですか」
とカモカのおっちゃんはいまいましげに聞いた。
「そうですね、まず第一は、性知識を仕入れたときでしょう」
本を読んだり悪友に耳打ちされたり、中にはかいまみた子もいるかもしれない。そういう知識、これは、知らないですごすと、そのままオトナコドモみたいに不気味な女ができ上る。それにつけても、最初に少女の耳目をゆるがした性知識のショックは大きい。
第二は、というと、これは結婚生活である。処女喪失なんて、今日びの女は、ノミにかまれたほどにも思ってない女が多くて、それを嘆かわしいと思うか、喜ばしいと思うかは、それぞれ人の勝手であるが、どんな相手、どんな状況だったかは、よく考えてみないとわからぬいそがしい女も多く、それを人生第二のショックなどとはいいがたい。むろん、個人差もあろうけれど。
それよりは、結婚生活だ。
同棲はいけない。これは、いやになったり飽いたりするとすぐ別れる。
そうではなく、別れたくても別れられぬ。子供、金、仕事。もろもろの浮世のしがらみがガッキと夫婦にまといついて、飽きはてた二人がじっとがまんの子にならざるを得ないという、いやでもくっついていなければならぬ結婚生活。これはしぶとい、じっくりしたショックを、女に与える。
女は結婚生活を通じて男の正体、本質を知る。大天才、大政治家が、一歩家の中へ入ると、いかにタダのオッサンになるか、とっくり、じっくり見る。ウーム、世の中はこういう男に支えられとんのか、そうか、と社会の仕組みの後側の木枠、張りボテの裏側をながめるのである。
これが人生開眼でなくて何であろうか、それに比べれば初夜体験、処女喪失、あほらしくて話にならぬ。
第三のショック、これは出産ではなく、容色の衰え。
子供なんてできたって、ノドモトすぎればというもんじゃないかしら、……女は物忘れの天才だから、いちいち、どんな恥ずかしい恰好したか、おぼえていられないのだ。
それよか、ある日ふと、明るいところでゆっくり鏡を見る、いつも忙しいからゆっくり見られない鏡を、その日に限ってゆっくり見る。
すると小皺が見える。肌の衰えを知る。女のスリー・エスを見つける。シミ、シワ、シラガ、自分ではこれから再婚してまだ若いのにぶつかるくらいの心意気でいるのに、スリー・エスが出ては、以後、女の魅力は、教養美、精神美、中年の貫禄をうたい文句にせねばならぬというシルシ、女がショックを受けずにいられよか。
私がそう意見を開陳すると、カモカのおっちゃん、
「ウーム。おせいさんも昔はおとなしかったのに、ようしゃべるようになった。中年女の強引さ、これぞ男にはショック」
といった。
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