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スカートの風111

时间: 2020-07-28    进入日语论坛
核心提示:日本は悪魔の住む国?次は、私が聞いた、ある、日本に滞在する韓国人宣教師のお説教の一節である。日本にはどこに行っても悪魔の
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日本は悪魔の住む国?

次は、私が聞いた、ある、日本に滞在する韓国人宣教師のお説教の一節である。
日本にはどこに行っても悪魔の家(神社のこと)がたくさんあり、邪気に満ちている。そこには八《や》百《お》万《よろず》の悪魔がいる。日本はそういう国だから、はやくこの悪魔を追い出してキリスト教を入れなくては、日本は神の天罰を受けてしまう。日本人はそういう恐ろしい面を秘めた二重人格者であって、かつては武器をもって、いまは経済力をもって世界を支配しようとしている。日本人は悪魔を崇拝するから呪《のろ》われており、そのため忙しく働く一方、兎小屋に住むことになっている。国は金持ちだけれども個人は貧乏で、一生懸命に働くだけでその祝福はキリスト教の基盤をもったアメリカ人がみんな受けてしまう。そこで、日本人は、結果的に祝福を受けることを味わうことのできない民族なのだ——。
ご都合主義もいいところだが、それはともかく、韓国人にとって忙しいということはよくないことであり、忙しくしているのは恥ずかしいことなのだ。一方、日本人にとって忙しいことはよいことである。
あるとき、知り合いの日本人ビジネスマンから電話がかかってきて、手紙の一文を韓国語でどのように書けばよいかと聞いてきた。それは「おかげさまで忙しく勤務しております」というものだった。
これを聞いて、私は思わず笑ってしまった。「おかげさまで」ということと「忙しい」ということを結びつけると、韓国ではとんでもないことになってしまうからである。「おかげさまで忙しい」ということは、「あなたのせいで私は忙しい」ということであり、忙しいということは韓国では悪いこと。となれば、手紙をもらった韓国人が日本をよく知らない人であれば、きっと怒り出すに違いないのである。
日本人にとっては忙しいことは祝福を受けていること。そういう日本に慣れてしまった私は、韓国人に「最近どうしてますか?」などと聞かれて、うっかり「何かと忙しくて……」と答えてしまうことがある。そんなとき、韓国人は「そうですか、そのうちよくなるでしょう」と慰《なぐさ》めてくれるのである。
多忙を祝福と感ずると言えばキリスト教的な言い方になるが、多忙であることに喜びを感ずることができるのは、おそらく日本人だけではないかとも思う。最近の若い人たちは海外旅行やレジャーのために仕事をするとか言われ、多忙を好まないと言われるが、私の感じでは、単にある程度そうなっているに過ぎないように思える。
一流企業に勤める二十三歳になる日本のキャリアウーマンと話したときのこと。彼女はしばしば海外旅行にも出かけ、けっこう遊んでいる。その彼女は、「上司が部下をえこひいきするので、どうしても上司に愛想をよくしていないと仕事をくれない。でも私はおべっかを使うのが嫌で……」とこぼすのだった。
私にはそうした日本人の気持ちがよくわかっていたが、わざと韓国人的に対応してみた。「あら、仕事がないなんていいじゃない?」と。すると彼女は、「会社で暇なほど辛《つら》いことはないのよ」というのだった。
これを称して、韓国人は「日本人は悪魔に呪われている」と言うのである。
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