特に、まったく恋愛経験のない女のコに、よくいるんですが、
「いつか、白い馬に乗った王子様が私のことを迎えに来てくれる」
と思い込んでる人がいますね。
こう思い込んでいて、いいことは何にもありません。最初から理想的な人が現れる可能性はごくわずかですし、第一、自分の理想の相手がどんな人物か、わかっていないケースが多いからです。これは、女のコも男のコも同じといえます。
こういう考えは、あらかじめつき合う相手に、いろいろな意味で「期待過多」の状態を作ってしまい、うまくいくものもぶち壊すことさえあります。
恋愛というのは、知り合うタイミング、というのもあるんですね。お互いに年をとるとともに成長していくわけです。ボクの場合にも、高校くらいのときに「いいな」と思っていた女のコが、いまから考えると「なんであんなのがいいと思ったのか、わからない」ということもあるわけですし、逆に、当時はちっともいいと思わなかったのに、ついこの間、会ってみると、「エーッ、こんなステキな女のコになるんだったら、昔からつき合っておけばよかったなあ」と思ったりする場合とかね。
いろいろな条件なり、期待なりを、厳しく相手にあてはめてみようとせずに、とにかくつき合ってみるべきだ、ということです。失敗を恐れてはいけません。条件とか、期待とかを厳密に、一点で限定してしまうのではなく、「円」でとらえてみましょう。つまり、その条件そのものではないにしても、うなずける範囲の半径で「円」を描いてみるわけです。
条件にピッタシ、というわけでもないけど、でも、その許容範囲には入ってる、という相手なら、結構、あちこちに見つかるはずだと思うんですね。「円」内にいる相手からまず、つき合ってみる。実際に「行動」を起こす、ということが大事なんですよ。
「イヤではない。つき合ってもいいと思える範囲内の人」であれば、とりあえず実際につき合ってみることです。
つき合ってみれば、自分がイヤだな、と思っていた相手の部分が、次第に変わってきて、イヤじゃなくなることもあるんですから。「よそ行き顔」の恋愛をすることによって、お互いが、いい方向に成長する、ということは、実によくあることです。
「白馬の王子様」を期待してやまない人というのは、自分からは努力をしないでおいて、向こうから自然にやってくる、と勝手に信じ込んでいる人です。だから、自分のすぐ周りにいる人たちのことを、冷静に見ることができません。すぐそばに、つき合うべき人がいるかもしれないのに、そのチャンスをみすみす見逃しているわけです。
白馬の王子様を見つけるためにも、周囲の人間のなかから、自分で捜し出していかなくちゃいけないんだ、ということを覚えておいてほしいんですよね。
そのためには、自分がつき合う相手に求めたい、いろいろな条件や要求や期待を、一度に全部、満たしてもらおうとしないほうがいいでしょう。