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ぐうたら愛情学103

时间: 2020-10-10    进入日语论坛
核心提示:おしゅうとさんにいじめられない法 君には今日、姑と嫁との問題について語ろう。姑《しゆうとめ》という字は女ヘンである。しか
(单词翻译:双击或拖选)
 おしゅうとさんにいじめられない法
 
 君には今日、姑と嫁との問題について語ろう。姑《しゆうとめ》という字は女ヘンである。しかし子供の配偶者に幾ばくかの嫉妬を感ずるのは何も女親だけではないようである。舅《しゆうと》、つまり男親の場合も同じような感情はあるらしい。この感情は両者の場合は次のように形を異にするものだ。
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姑——息子の嫁に姑根性——娘の夫に比較的好意
舅——娘の夫に舅根性——息子の嫁に比較的好意
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 どんな舅でも自分の手塩にかけた娘を突然横合いから引ったくった青年に本能的な怒りをひそかに持つものだ。君の父さんの場合だって同じだと思う。もちろん平生はそれを感じないかもしれぬが、たとえば正月など夫といっしょに嫁いだ娘が久しぶりに里に帰ってくる。婚約時代はわが娘にいたって紳士的、騎士的であったが、いつの間にか亭主づらをして、
「おい、由利子、タバコをおれの外套からとってきてくれ」
 横柄な口のききかたをしたり、
「だめじゃないか。あれほど言っておいたのに」
 娘をしかりつけたりするのを見ると、何ヲコノヤロウ、オレノ大事ナ娘ニドナリヤガッテと、思わずカッとなるものである。
 父親というのは妙なもので、わが娘だけはいつまでも清純、無垢《むく》で子どもだと思いたがるものだ。どんな父親にとっても娘はいつもタブーである。私の先輩ではなはだプレイボーイ的生活を送っている人がいたが、そんな彼も娘と同じ年齢の女性には決して手をださぬといつも言っていた。ところがこの人の娘が結婚した途端、はじめてそのタブーがぽろりと落ちて、若い女性とも遊べる気持になったというのである。さっき書いたように姑根性、舅根性は相手が異性のときよりも同性の場合に強く起こるものだ(姑は嫁に、舅はムコにというように)。
 つまりこれは姑根性とはたんに嫁イビリというだけではなく、そこに同性が同性に感ずる嫉妬心がふくまれていることを示している。そこで嫉妬心の性格を調べると、姑根性もはっきりするだろう。
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(1) 嫉妬心は敗者が勝者に感ずる心理である。
(2) 嫉妬を持った人には、相手のすること、なすこと、すべて憎しみの原因となる。
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 この二つの嫉妬心の性格は、嫁たる者、自分の義母にたいするとき、いつも心得ておくべし。
 嫁というものは夫の母にたいして本質的にはいつも勝利者である。何といったって男は結婚してしまえば母から離れて妻のほうに顔をむける。昨日までお母ちゃん、靴下ツクロッテヨ。お母ちゃん、お腹ガ痛イヨウと、とりすがっていた男が一度、嫁をもらうと、由利子、靴下ツクロッテヨウと言いはじめる。母はそのとき、嫁にたいして、敗者の意識を感ぜざるをえない。
 第二の性格も、もし君が胸に手をあてて考えればすぐわかることだ。嫉妬を感ずる女は、恋人や夫を奪った相手の女性のすること、なすこと、ことごとく嫌《いや》ったらしく、憎ったらしくみえるだろう。相手が吐く息まで不潔に見えるだろう。それを考えれば、嫁をジロリと見る姑のまなざしがどこからきているのかわかるだろう。要するに姑にとっては、嫁のすること、なすこと、ことごとく、おもしろからず、癪《しやく》の種となるのである。嫁がアクビをしたことも、おならをしたことも、みな、憎悪の対象になるのである。おわかりかな。
 以上の二性格はわかりやすいようで、意外に全国の嫁どもは承知しておらん。自分の婚約者の母親だけには姑根性はないものと思ってイソイソと嫁にいく。そして姑から姑根性をみせられると目をパチクリするものだ。
 女のコワサ、女のイヤラしさは女性自身がいちばんよく知っているはずである。姑も女である以上、他の女のようにイヤラシク、コワイ何かを胸の奥に秘めていると知るべし。たとえ姑が他人さまにむかって、
「いえ、本当によくでけた嫁でございますよ」とか、二人にたいして、
「あんたらが仲よくするのが、いちばん幸福さ」などと言っても、夢々、その言葉に甘えてはならない。女が美言を使うとき、裏腹の心理があることは、女たるものいちばん心得ているであろう。
 されば、全国の嫁よ。姑、および夫にたいし、次のようにあれかし。
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(1) 姑根性のない姑はないと思え。
(2) それに対しては喧嘩か、辛抱か、知恵か、三つしか対策、方法はない。
(3) よき[#「よき」に傍点]嫁は、姑に辛抱する。ばか[#「ばか」に傍点]な嫁は姑とけんかする。
(4) 賢い嫁は、姑の敗者意識を刺激しない。
(5) 賢い嫁は、姑の発言力と自分の発言力とを小事と大事とにわけて善処する。
(6) 賢い嫁は小事(料理、家事のやり方など)では姑の発言に従う。小事においては常に姑の自尊心を満足させてやる。
(7) 賢い嫁は大事(子どもの教育法、夫への忠言など)に姑の関心をむけないようにする。
(8) 賢い嫁は、姑よりも自分が結局、勝利者だと知っている。
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 以上の八ヵ条はもちろん、生やさしくできるものではあるまい。しかしだ。全国の嫁たる者はまた夫の立場というものを考えてくれ。
「あなた、お母さまと、私とどちらを選ぶんですの。さあ、答えてちょうだい」
「ぼくはその……どちらも仲よく」
「ひきょう者、そんなこと、できないから言うんじゃありませんか。私をあなた一度もかばってくださらないじゃないですか。男らしくないわよ、あなたはだれと結婚しているんですか、私? お母さま?」
 夫はそこで、さきほどの八ヵ条にさらに一ヵ条をつけ加えて筆をおきたい。
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(9) 賢い妻は夫に姑の悪口を言ったり、姑とけんかするよう、けしかけない。
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 右の夫からの手紙にたいする妻の返事、
「随分、あなたに都合よくできていますこと」
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