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おしゃべりな王さま

时间: 2017-12-25    进入日语论坛
核心提示: むかしむかし、ある国に、とてもおしゃべりな王さまがいました。 朝から晩までおしゃべりばかりしていて、王さまの仕事は何も
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 むかしむかし、ある国に、とてもおしゃべりな王さまがいました。
 朝から晩までおしゃべりばかりしていて、王さまの仕事は何もしません。
「さて、王さまのおしゃべりをやめてもらう、よい方法はないものか」
と、家来たちはこまっていました。
 ちょうどそのころ、ヒマラヤの山奥の池に、一匹のかめがすんでいました。
 ある日、二羽の白鳥がとんできて、かめと友だちになりました。
「かめさん、わたしたちの家へ遊びに来ませんか? わたしたちの家は金色のほら穴で、とてもすてきなところですよ」
 すると、かめが言いました。
「行きたいなあ。でも、わしはお前さんたちと違って、空をとぶことができない」
「大丈夫。わたしたちが、連れていってあげますよ」
「そうか、それならぜひ連れていってくれ」
 そこで二羽の白鳥は、一本の棒きれをさがしてきました。
「さあ、この棒きれをしっかりくわえてください。どんなことがあっても、口を開いてはいけませんよ」
「わかった。ぜったいに口を開かないよ」
 かめが棒きれをくわえると、二羽の白鳥は一羽ずつその両端をくわえて空へとびたちました。
 かめは風をきって、ぐんぐんのぼっていきます。
(わあ、なんて気持ちがいいんだ)
 うっとりしていたら、下の方から人間の子どもの声がしました。
「あっ、白鳥が、かめを下げてとんでいるよ!」
「本当だ! かめのくせに、なまいきだ!」
 ほかの子どもたちも、空を見上げて言いました。
 それを聞いて、かめは腹をたてました。
(わしは友だちの家へつれていってもらうところだ。よけいなことを言いやがって)
 かめは白鳥との約束をわすれて、思わずどなりつけました。
「うるさい!」
 そのとたん、くわえていた棒きれから体がはなれて、葉っぱみたいにくるくるとまいながら、下へ落ちていきました。
 ドッシーーン!
 かめの落ちたところは、王さまのいるお城の庭でした。
「なんだ! かめが空から落ちてきたぞ!」
「かわいそうに、背中が割れて死んでしまった」
 お城では、大変なさわぎになりました。
 王さまもそのさわぎを聞いて、庭へ出てきました。
「どうして、空からかめが落ちてきたのか?」
 おしゃべりな王さまは、家来のお坊さんにたずねました。
 このお坊さんは偉いお坊さんで、そのわけをちゃんと知っていました。
(いまこそが、王さまのおしゃべりをなおす時だ)
 そこで、かめがどうして空から落ちたのか、くわしくわけを話してから言いました。
「いいですか、王さま。このかめは、口をきいてはいけないときにおしゃべりをしたから、こんなことになったのです。やたらとおしゃべりする人は、みんなこのかめのようになってしまいます」
 それからというもの、王さまはよけいなおしゃべりをしなくなったということです。
 
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