国連をはじめ、世界保健機関(WHO)、国際労働機関(ILO)などの国際機関または世界各地の事務局などで、さまざまなプロジェクトの作成、運営、管理の仕事に携わります。プロジェクトの内容は、発展途上国への援助活動が多いことから、経済、行政、法律などの専門家が広く求められています。
国連が取り組むべき問題は増え、しかも経済大国の日本が果たす役割への期待は大きいものの、国連で働く日本人の数は少ないのが現状です。したがって、政府、国連ともに、日本人の採用には積極的です。ただし、国際機関の職員は、即戦力として業務につくため、自分が取得した学位の関連分野での勤務経験が必要になります。また、語学力は2カ国語以上の公用語(英語・フランス語・スペイン語・ロシア語・中国語)で職務を遂行できることが望まれています。
[なるための進路]
適する学部は、法学部、経済学部などで、修士以上の学位があるのが望ましいとされています。定期採用はなく、欠員がでると国際的に公募されますが、かなりの実力がないと合格は難しいようです。一般企業に勤務しながらチャンスを待つというパターンが多いようです。
また、外務省に、国際公務員希望者向けの実地研修制度(アソシエート・エキスパート派遣制度)があります。国際機関で養成のため2年間働くことができますが、自動的に正規の職員になれるというわけではありません。