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松山着18時15分の死者7-5

时间: 2019-04-27    进入日语论坛
核心提示:「作為的ってのはどういうことでしょう」「当該列車に乗っていなかった人間を、乗っていたと思わせる。それが作為ってものだろう
(单词翻译:双击或拖选)
「作為的ってのはどういうことでしょう」
「当該列車に乗っていなかった人間を、乗っていたと思わせる。それが作為ってものだろう」
「でも、三好という社員は、�ひかり162号�到着の二、三分前から、19番線ホームへ行っていた。その目の前に停車した新幹線から、堀井が降りてきた。この事実は、動かせませんね」
「問題はアタッシュケースを届けさせた意味だな。これが、然るべき理由あり、なんてことになると、�作為�は考え過ぎということにもなる」
「それにしても、高松から急遽帰京したのが不在証明となるなら、和平興産社長の死は、堀井にとって、何とも都合のいいアクシデントだったことになりますね」
「きみらしくもないね。社長の急死は偶然だろ。これは、偶然に乗っかるような犯罪計画じゃない」
 回転の速い堀井のことだ、アクシデントを逆手に取ったのに違いない、と谷田は言った。
「オレは、実際は別の理由が用意されてあったのだと思うね」
「たまたま、夕刊で死亡記事を見たので、事前に用意してきた理由は引っ込めて、説得力のあるほうを持ち出してきたというのですか」
「違うかね」
「というのは、どっちみち、このコピーのルートを主張し、こんなふうに宿直の社員を東京駅へ呼び出しての帰京が、前提にあったということですか」
「これがアリバイ工作なら、そういうことになる」
「アリバイ工作に決まっているじゃありませんか」
 浦上は矢島部長刑事の手に成るコピーを引き寄せ、もう一度時刻表のあちこちをめくった。
 浦上なりの、ダイヤ再点検である。
 これが偽装アリバイの基幹なら、どこかに裂け目があるはずだ。
 浦上は手慣れた感じで、発着の時間を指でたどる。
 スムーズに動いていた指先がとまったのは、�マリンライナー44号�を乗り継いで、岡山まできたときだった。
「どうした?」
「堀井はなぜ、後続のほうの�ひかり�に乗ったのかな」
 浦上はコピーと時刻表を見比べ、自分自身へ問いかけるようにつぶやいてから、谷田の顔を見た。
「堀井が高松から利用したという快速�マリンライナー44号�の岡山着が十八時二十三分。岡山で乗り継いだという�ひかり162号�発車が十八時四十八分。しかし、この前に�ひかり28号�というのがあります。どうして、早いほうの新幹線に乗らなかったのでしょう」
「先行の�ひかり�にも間に合うのか」
「ええ、�ひかり28号�の岡山発は十八時四十三分ですから、ゆっくり乗り換えることができます」
「四十三分発と四十八分発では、わずか五分違いじゃないか。問題にすることもあるまい」
「発車は五分違いですが、終着の東京では三十二分の差がついています」
「どれ、見せてみろ」
 谷田は徳利をどかして、テーブル越しに上半身を伸してきたが、すぐに納得という顔になった。
 谷田の指摘は、先行の�ひかり28号�は博多始発、後続の�ひかり162号�が岡山始発という点にあった。
「当然、岡山始発のほうが空いているだろう。堀井は3号車の自由席で帰ってきたのだから、楽に座れるほうを選ぶのが自然じゃないか」
 きみだってこの場合は、岡山始発を採るだろう、と、谷田は言った。
「緊急な用事でもあれば別だが、こんな遅い時間の到着では、午後十時半も十一時も、大して変わらんだろう」
「それはそうかもしれませんが」
 浦上は口籠もった。
 何がどうとはっきり指し示すことは不可能だが、浦上は、�岡山始発の空席�を、谷田ほどには得心できなかった。もちろん、そうした例は多いだろう。
 浦上自身、谷田に言われるまでもなく、空席を狙って後続車を利用したことも少なくはない。
「しかし、そうかなあ」
 浦上は時刻表に目を向けたまま、独り言のようなつぶやきを繰り返した。
 谷田は徳利を引き寄せた。
「どこが、浦上サンのお気に召さないのですかな」
「不審は、これだけです。堀井が主張する帰京ルートにアヤをつけるとすれば、この一点しかありません」
 浦上は赤いボールペンを取り出し、時刻表の二本の�ひかり�の上に、大きい丸印をつけた。
 
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