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歌月十夜01

时间: 2019-11-27    进入日语论坛
核心提示:*s1眠っていた意識が目蓋を開ける。いつのまにか、朝がやってきたらしい。□志貴の部屋 柔らかな陽射しで目が覚めた。昨夜はよ
(单词翻译:双击或拖选)
*s1
 
————眠っていた意識が目蓋を開ける。
いつのまにか、朝がやってきたらしい。

□志貴の部屋
 柔らかな陽射しで目が覚めた。
昨夜はよっぽど早く眠ったのか、体に眠気は残っていない。
目覚めはこれ以上ないというぐらい爽やかだった。
「ん—————————」
体を起こして背筋を伸ばす。
陽射しはすっかり秋のもので、暑くもなく寒くもない気温は過ごしやすい事この上ない。
ただ、風が入ってこない所を見ると翡翠はまだやってきていないようだった。
翡翠はこっちが目覚めるより前にやってきて、窓を開けて退室する。そうして、一呼吸おいてから起こしにくるのが彼女の日課だからだ。
「……って事は、まだ七時になってないのか」
時計を見ると時刻は六時半を過ぎたばかり。定時通りなら、そろそろ翡翠がやってくる頃だった。
「……翡翠が来るより早く起きるなんて珍しいな。昨日は別に何をしたってワケでもないんだけど」
昨日、昨日、昨日のこと。
はて、昨夜は何時ベッドに入ったんだっけ、と思い返そうとして、思考はピタリと止まってしまった。
「————————あれ?」
昨日。昨日って、何があったんだっけ?
昨日自分が何をしたのか、どうもうまく追想できない。……たんにいつも通りの一日だったから印象が薄いだけかもしれないけど、何時に眠ったのかも思い出せないなんて気持ちが悪い。
「まてまて、それじゃあ二日前は何をしたんだ」
額に指をあてて真剣に考える。
「……」
二日前、二日前。えっと、今日が水曜なんだから月曜だよな、きっと。
「…………」
月曜って事は学校があったって事だ。なら学校に行ったんだろう。
「……………………」
で。学校にいって何をしたんだっけ。
「………………………………」
いや、まあ多分、昨日とそう変わらない一日だったんだろうけど。
「…………………………………………おい」
……実はまだ寝ぼけてるんだろうか。
どうも、昔の事を思い出そうとすると頭の中が真っ白になる。
なんていうか、今の自分を象る綿密な履歴は覚えていて、その他の事が思い出せない、といった感じ。
———いや、それとも。
何か、一つ。
自分は大きな忘れ物というか、誰かにトンデモナイ事をされてしまって、それでナニカを忘れてしまったような感じ。
「———痛っ」
うっ、なんか考え込んでたら後頭部が痛み出した。
やけにズキズキするので触ってみると、なぜかタンコブができていたりする。
「………?」
寝ている時に頭をぶつけたんだろうか、と首をかしげた時。

コンコン、といつものノック音が聞こえてきた。
【翡翠】
「失礼します、志貴さま」
囁くようにそう言って扉を開ける翡翠。
「やっ。おはよう翡翠」
しゅた、と手をあげて挨拶をする。
「——————————」
翡翠はかすかに驚きで眉を揺らした後、
【翡翠】
「おはようございます、志貴さま」
と深々とお辞儀をした。
【翡翠】
「今朝はお目覚めでいらしたのですね。それではすぐに着替えを持ってきますので、どうぞそのままでお待ちになっていてください」

翡翠はいつもの調子で部屋を去ろうとする。
……いや。昨日や一昨日の翡翠の仕草を思い出せないクセに、それが“いつも通り”と感じるのはどこか妙な気分だった。
「あ、ちょっと待って。一つ訊きたいことがあるんだけど、いいかな」
【翡翠】
「はい。なんでしょう、志貴さま」
「いや、つまらないコトなんだけど、昨日俺が何をしてたか教えてくれないか」
【翡翠】
 あ。なんか、すごく困ってる。
「いや、別に細かい事じゃなくていいんだ。何時に帰ってきたかとか、夕食はなんだったかとか、秋葉のヤツになんて怒られたかとか、そういうコトを訊きたいんだけど———」

【翡翠】
「………………」
翡翠は申し訳なさそうに俯いてしまった。単に知らないのか、それとも俺の昨日の行動はよっぽど恥知らずだったのか、ともかく翡翠は言いにくそうに肩をすくめている。
……なにか、いじめているようで自己嫌悪に陥りそうだ。
「———悪い、おかしな事を訊いちゃったな。なんとなく聞いただけだから気にしないでくれ」
【翡翠】
 翡翠は申し訳なさそうな瞳のまま顔をあげる。
「ほらほら、気にしないでいいから着替えを持ってきてくれ。寝巻きのままで食堂に行くわけにはいかないだろ?」
【翡翠】
「————————」

翡翠は何か言いたげな顔をしてから、一礼して退室していった。
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