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海嶺48

时间: 2020-02-28    进入日语论坛
核心提示:重右衛門日記  十月二十四日東風《こち》吹くに碇《いかり》を上げ帆を上ぐ。されど船は故国の方に吹き戻《もど》さるる気配《
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重右衛門日記

  十月二十四日
東風《こち》吹くに碇《いかり》を上げ帆を上ぐ。されど船は故国の方に吹き戻《もど》さるる気配《けはい》なし。今更《いまさら》に帆柱切りたるを水主《かこ》ら悔やめど、吾《われ》言う。伊勢大神宮の御告《おつ》げによりて切りたるなり、そはよきことなりしと。神の御告げ露疑うべからずとも訓《さと》す。水いよいよ残り少なになりたれば、吾、勝五郎と共にらんびきす。即《すなわ》ち潮を汲《く》み、釜《かま》に入れて煮え沸《たぎ》らせ、底に竹筒《たけづつ》を差したる桶《おけ》を、釜に載せり。更にその上に冷却用の海水を入れたる鍋《なべ》を吊《つ》り下げ置く。かくすれば、湯気竹筒より上がる故《ゆえ》、冷たき鍋底に当たりて桶にしたたる。かくして一日に七、八|升《しよう》は水を得。らんびきのこと、父源六より学びたれど、よもや必要の時かくも早く来たらむとは。父の面《おもて》しきりに浮かびて辛《つら》し。
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