「二人組」は「ににんぐみ」ですか?「ふたりぐみ」ですか?
こたえ
現代語では、「ににんぐみ」と「ふたりぐみ」の両方の読み方が行なわれているようですが、単にグループの人数をいう場合には「ににんぐみ」と読むほうがいいのではないかと思います。「二人称」「二人三脚」のように数を区別する意識があるときには「ニニン」となります。とはいえ、「ふたりぐみ」が間違いということではありません。実際に、漢数字と和数字の使い分けには不規則な点も多く、簡単ではありません(→「『四(シ)』と『四(よん)』はどう使い分けるのですか?」)。同様の問題に「一人前(イチニンまえ/ひとりまえ)」があります。
現在の意識では、「ににんぐみ」がマイナスのイメージ、「ふたりぐみ」が中立もしくはプラスのイメージという傾向があるようです。これは、テレビのニュースで「二人ニニン組の強盗」や「二人ニニン組の犯人」と読まれることが影響していそうです。放送用語では、おおむね「ニニンぐみ」と読むことになっているようです。これは、「三人サンニン組」「四人ヨニン組」……と語形を統一しようということかと思われます。また、仲が良いというイメージの「二人ふたり連れ」などの言い方も、相対的に「ニニンぐみ」をマイナスのイメージにしているのかもしれません。なお、辞書の見出し語を調べると、能や狂言の曲名に「二人」が含まれるときは「ふたり」、歌舞伎の演目では「ニニン」となる傾向があるようですが、くわしい理由はわかりません。