「子供がいます」と「子供があります」の違いはなんでしょうか?
こたえ
存在をあらわす「いる」と「ある」とは、一般に、生物が「いる」・非生物が「ある」ということになります。ただ、人間について「ある」といえることがあります。例えば、「そんなバカなことをするやつがあるか!」とか「私の発言をいろいろと批判する人があるようですが、」のようにいうことができます。「妻子ある人」とか、「その方面では知り合いがあります。」などの英語のhaveのような用法も、基本的には同じと考えられます。
ただし、このような人間を受ける「ある」には、用法上の制約があります。現代語では、人を受ける「ある」は、対象が不特定の人物である場合にしか用いることができません。つまり、「彼には3人の子がある。」とはいえますが、「?彼には太郎という子がある。」という言い方は不自然に感じられます。
「子供があります」というのは、子供がいるという〈存在の事実〉だけを話題にする表現です。子供の存在をはじめて話題にするとか、子供に関する具体的な事実を話題にしないとかいう場合に使われます。一方、「子供がいます」は、より一般的な意味で使うことのできる表現です。