「どちらでもいいです、どちらもいいです、どちらともいいです。」みんな一緒?
こたえ
「どちらも」は複数のものを一括して捉える言い方で、「どちらでも」は複数のものからひとつを選ぶ言い方です。「どちらも」→〈A and B〉・「どちらでも」→〈A or B〉ということになるでしょうか。また、「いいです」には、受けいれる意味を示す用法と、断る意味を示す用法とがあり、場面に応じて使い分けられます。
「注文品なので少し時間がかかりますがよろしいですか?」「いいです。」→OK!
「こちらの商品は包装いたしますか?」「いいです。」→No Thank you
この場合の「いいです」と似た意味の言葉に「結構です」があります。
「今晩あたり一杯やりませんか?」「結構ですね。」→OK!
「今晩あたり一杯やりませんか?」「結構です。」→No Thank you
なお、文末の「ね」については、あとで述べます。
「どちらもいいです」は、〈両方OK/GOOD〉という意味にも〈両方No Thank you〉という意味にもなります。一方、「どちらでもいいです」は〈両方OK〉になりますが、正確には〈任意の片方でOK〉という意味です。「どちらともいいです」は、「どちらもいいです」とほぼ同じ意味でしょうが、日常的にはあまり使わない言い方かもしれません。
「AとBとがありますがどうしますか?」
「どちらもいいです。」→両方良い(選びにくいなぁ) or AもBもイヤだ!
「どちらでもいいです。」→AでもいいしBでもいい(あなたが決めて下さい)
また、「いいですね。」とか「いいですな。」のような終助詞がつくと、どの用例でも基本的に〈OK!〉や〈GOOD!〉の意味になると思われます。ただ、「いいですよ。」については、「いいです」と同じく文脈に依存しますので注意が必要かもしれません。
「どちらもいいですね。」→両方良いので選びにくいなぁ、両方いいものだね(褒める)
「どちらもいいですよ。」→両方良い(選びにくいなぁ) or AもBもイヤだ!!