「借用語」と「外来語」は同じ意味ですか?
こたえ
『現代言語学辞典』によると、
外来語 foreign word
外国語の音とアクセントをほぼそのままの形で取り入れたもの
借用語 loan word
自国語の音韻体系に合うように変形して取り入れたもの
という違いがあることになっています。
ただ、実際には、音声形に変形が見られるかどうかとは関わりなく、外国語からとりいれられ(て日本語の語彙に定着し)た語を外来語と総称することが多いように思います。あるいは、「外来語」を「洋語」(西洋の諸語から取り入れた語)の意味で用いて、漢語などを含む点で「借用語」と区別することもあります。また、「葡萄酒ぶどうしゅ」や「くるま(※自動車の意味)」などの翻訳借用(語)を含みうる点で「借用語」を「外来語」の上位概念と捉える人もあるようです。
いずれにせよ「外来語」と「借用語」との違いは微妙なもので、学術論文を書くということでもなければ、同じ意味だと思って使ってよいのでないでしょうか。