質問
なぜ漢語は外来語ではないのですか?
こたえ
「漢語」は、たしかに外来のものですが、「外来語」とは呼ばないのが普通です。これは、「漢語」が「外来語」の資格を持たないとかいう意味ではなく、用語の上で「外来語」とは呼ばないというだけのことです。実際に、古い用語法では、「外来語」という語は和語以外のすべての語を指していました(もちろん漢語も含まれます)。しかし、次第に「漢語」を含まないようになり、現在では「漢語」と「外来語」とを区別するのが普通です。
また、「漢語」と「外来語」とを区別した場合、外来語に西洋語からの借用が多い(国立国語研究所の調査によると、外来語の約8割は英語からの借用で、英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・オランダ語・ポルトガル語・スペイン語などの西洋語が外来語全体の95%以上を占めています)ことから、「外来語」とほぼ同じ意味で「洋語」といわれることもあります。これには「和」「漢」「洋」という一字漢語にあわせるという意味もあります。また、最近では、カタカナで表記されるという一般的性質を持つことから、「外来語」や「洋語」と同じ意味で「カタカナ語」ということもあります。