民主 首相発言巡り再び対立激化も
7月13日 5時40分
野田総理大臣は、きのう、民主党の両院議員総会に出席し、消費税率引き上げ法案などの参議院での採決に向けて、党の結束を呼びかけました。しかし、党内では、野田総理大臣が次の衆議院選挙で消費税率の引き上げに反対する議員は、公認しない考えを示したことへの反発も出ていて、意見対立が再び激しくなりかねない情勢です。
野田総理大臣は、きのう、民主党の両院議員総会で、国民の生活が第一の小沢代表らが党を離れたことを陳謝したうえで、党の結束を呼びかけました。「政権党としての自覚と覚悟を持って、このピンチを逆に奇貨(きか)として、力をあわせてがんばっていきたいと思います。」
これに対し、出席者からは、「党の分裂を招き、危機的な状況に陥れたのは野田総理大臣本人だ」とか、「自民公明両党と数合わせをすることは政権交代の旗を降ろしたことにはならないか」などと、政権運営を批判する意見が出されました。
また、民主党内では、野田総理大臣がきのうの衆議院予算委員会で、次の衆議院選挙では、消費税率の引き上げをマニフェストに掲げ、これに反対する議員は公認しない考えを示したことをめぐって、波紋が広がっています。
野田総理大臣は、「両院議員総会で、マニフェストの原則論に立って答弁したつもりだが、誤解を生むことになった」と釈明しました。しかし、昨夜開かれた鳩山氏のグループの会合では、マニフェストに書いていない消費税率の引き上げを進めようとすしている野田総理大臣の対応こそ間違いだ、などという意見が相つぎました。
さらに、党内では、態勢の立て直しが必要なときに、なぜ対立をあおる発言をするのか、などという反発の一方で、野田総理大臣に近い議員からは、当たり前のことを言ったにすぎない、などと発言を支持する声も出ていて、意見対立が再び激しくなりかねない情勢です。