九州北部 “経験のないような大雨”
7月12日 7時25分
活発な前線の影響で、熊本県では1時間に100ミリ前後の猛烈な雨が続き、大雨になっています。気象庁は、九州北部の大雨について、熊本県と大分県を中心に、これまでに経験したことがないような大雨になっているという予報官の危機感を伝える新たな情報を出して、厳重な警戒を呼びかけています。
気象庁によりますと、梅雨前線に南から暖かく湿った空気が流れ込んで、前線の活動が活発になっているため、西日本から東日本の各地で激しい雨が降っています。
レーダーによる解析では、午前6時までの1時間に、熊本県の阿蘇市付近で120ミリ以上、産山(うぶやま)村付近ではおよそ120ミリの猛烈な雨が降ったと見られます。午前6時までの1時間には、熊本県阿蘇市 乙姫(おとひめ)で96ミリ、徳島県 美波町(みなみちょう)で63.5ミリを観測しました。阿蘇市乙姫ではこの6時間の雨量が450ミリを超えるなど、熊本県では大雨になっています。
昨夜からの雨で、九州北部の各地で川が増水し、熊本県では、はんらんの危険性が高くなっている川があります。また、福岡県と熊本県、大分県、それに徳島県と愛媛県では、土砂災害の危険性が非常に高くなっている地域があります。
気象庁は、九州北部の大雨について、熊本県と大分県を中心に、これまでに経験したことがないような大雨になっているという予報官の危機感を伝える新たな情報を出して、厳重な警戒を呼びかけました。
また、西日本と東日本で、局地的に1時間に60ミリ前後の非常に激しい雨が降り、九州北部や四国では、猛烈な雨が降るおそれがあります。あすの朝までに降る雨の量は、東海で250ミリ、九州と四国で200ミリ、そして関東甲信で180ミリ、東北で150ミリ、近畿で120ミリとなっています。
気象庁は、洪水や低い土地の浸水、それに土砂災害に厳重に警戒するよう呼びかけるとともに、落雷や竜巻などの突風に十分注意するよう呼びかけています。