自民 0増5減法案来週にも提出
7月21日 6時52分
衆議院の選挙制度改革をめぐる動きです。自民党は、1票の格差を是正するため、小選挙区を5つ減らす「0増5減」を行う法案を来週にも国会に提出する方向で調整を進めることにしていて、民主党とのあいだで、駆け引きが活発化する見通しです。
衆議院の選挙制度改革をめぐっては、民主党が、1票の格差を是正するため小選挙区を5つ減らす「0増5減」を行なうとともに、比例代表の一部に「小選挙区比例代表連用制」を導入し、比例代表の定数を40削減することなどを盛り込んだ法案を国会に提出していますが、自民党などが強く反対して実質的な審議は始まっていません。
こうしたなか、自民党内では「憲法違反の状態と指摘されている1票の格差を是正する措置を講じなければ、野田総理大臣が早期の衆議院の解散総選挙を回避する理由にされかねない」という指摘が出ています。
このため、自民党執行部は、対案として、「0増5減」を先行して行う法案を、来週にも国会に提出する方向で、党内手続きや民主党案を評価する意見もある公明党との調整を進めることにしています。
自民党としては、民主党案に反対しているほかの党の賛同を得て、民主党に「0増5減」を先行して行うことを認めさせたい考えです。
これに対し、民主党は、樽床幹事長代行が「1日も早くわれわれの案と自民党案を一緒に委員会で審議し、多くの方々にわれわれの案に賛成してもらいたい」と述べるなど、民主党案の成立を目指す構えで、今後、双方の駆け引きが活発化する見通しです。