関電社長“次は高浜原発”発言
7月25日 22時7分
福井県にある大飯原発、3号機に続いて4号機がきょう未明にフル稼働になりました。関西電力は「早くも次は高浜原発の再稼動を目ざす」と表明しました。
きょう午前1時、原子炉の出力が100パーセントのフル稼働に達した関西電力の大飯原発4号機。これで関西電力の原発の中でもっとも出力の大きい大飯原発の3号機と4号機がフル稼働したことになります。
大飯町を訪れた関西電力の八木 誠(やぎ まこと)社長は、「早くも別の原発の再稼動を目ざす」と発言。
「大飯3,4号に次というのは高浜3,4号のプラントを優先的に再稼動させていただく方向で、これから国といろいろと調整をさせていただきたい。」
なぜ、次に再稼動を目ざすのが高浜原発3号機と4号機なのか、停止している関西電力の原発の中では、再稼動の前提となるストレステストの手続きがもっとも進んでいるためです。
国の原子力安全保安院は、きのうときょうの2日間、関西電力が提出したストレステストの結果の内容に実効性があるか検証するため現地調査を行ないました。保安院は今回の調査をふまえ、来月中に審査結果をとりまとめる予定です。また、関西電力がストレステストの結果を提出している原発の中で、出力が大きいことも理由です。
「わが国のエネルギーがセキュリティーとか経済性あるいは地球環境問題を考えた際に、わたくしとも確かに今後の電源として、やはり原子力というのは重要な電源だという認識でありますので、安全性が確認されたプラントは動かせていただきたい。」
高浜原発3号機と4号機を再稼動する方向で国と調整したいという関西電力の八木社長の発言について、枝野経済産業大臣は、「たいへん不快な発言である。安全性について、しっかりとチャックをすることなしに再稼動はありえない。まずは、規制委員会が発足をし、規制委員会のみなさんがどういう手順手続きで評価判断するのか、そのことが何よりも重要なことであって、まずは特に発電所事業者としては、それを見守るのがいまの姿勢であると。」