米軍“オスプレイ 改良し機能備えた”
7月25日 6時28分
アメリカの最新型輸送機オスプレイをめぐり、専門家の一部が「エンジンが停止して不時着をする際の機能が不十分だ」と指摘していることについて、アメリカ軍は「改良の結果、機能は備えている」と書面で反論を展開しました。
オスプレイをめぐっては、性能に関する評価書をまとめた元分析官などは、「2機のエンジンが同時に停止して落下する際、上昇気流を使って回転翼を回転させて落下速度を和らげる『オートローテーション』という機能が不十分だ」と指摘しています。
これについて、アメリカ海兵隊の航空部門でオスプレイの運輸を統括するマシューグレイビー大佐がNHKの取材に書面で回答し、「以前は機能が欠けていたかもしれないが、改良の結果現在はオートローテーション機能を備えている」と反論しました。
その一方で、「オートローテーションが機能しても、オスプレイは機体が前方に向かう力が強く、落下の速度は通常のヘリコプタよりも若干早くなるが、パイロットは対処方法を十分訓練しているとして問題はない」と強調しました。
アメリカ軍は、これまでオスプレイの安全性に関する個別の指摘に対し、回答することは避けていましたが、今回、異例ともいえる反論を展開した背景には、日本国内で安全性の懸念がこれ以上広がることを避けたいという思惑があるものとみられます。