“外国からの攻撃に化学兵器も”
7月24日 6時6分
内戦状態に陥ったシリアで政府軍が化学兵器を使うのではないかという懸念が広がるなか、シリア外務省は化学兵器の保有を事実上認めたうえで、外国からの軍事介入に対しては化学兵器を使う用意があることを明らかにしました。
シリア情勢をめぐっては、政府軍と反政府勢力の激しい戦闘が続くなか、欧米のメディアが「政府軍は化学兵器を使う準備を始めた」と報じるなど、政府軍が化学兵器を使うのではないかという懸念が反政府勢力や国際社会で広がっています。
これについて、シリア外務省のマクディシー報道官は23日、化学兵器を保有していることを事実上認めたうえで、「市民に対して使うことはない」と強調しました。
「Any stocks of WMD or any unconventional weapon that the Syrian Arab Republic possesses would never, would never be used against civilians or against the Syrian people during this crisis.」
一方で、マクディシー報道官は、「化学兵器は外国から攻撃されたときだけに使うためのものだ」とも発言し、外国からの軍事介入に対しては、化学兵器を使う用意があることを明らかにしました。
シリアは、化学兵器禁止条約を批准しておらず、マスタードガスやサリンなどを保有しているとみられており、政府軍による使用のほか、内戦状態の混乱のなかでテロ組織などにわたる可能性も懸念されています。