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第1章 むこうの大臣 The Other Minister(15)

时间: 2023-06-25    进入日语论坛
核心提示:火ひ格ごう子しの炎がエメラルド色になって高く燃え上がり、その中心部で独こ楽まのように回っている今夜二人目の魔法使いの姿が
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火ひ格ごう子しの炎がエメラルド色になって高く燃え上がり、その中心部で独こ楽まのように回っている今夜二人目の魔法使いの姿が見えた。やがてその魔法使いが炎から吐はき出されるように年代物の敷物しきものの上に現れたときも、首相はぴくりともしなかった。ファッジが立ち上がった。しばらく迷ってから首相もそれに倣ならい、到とう着ちゃくしたばかりの人物が身を起こして、長く黒いローブの灰を払い落とし、周まわりを見回すのを見つめた。

年老いたライオンのようだ――バカバカしい印象だが、ルーファス・スクリムジョールを一目見て、首相はそう思った。たてがみのような黄おう褐かっ色しょくの髪かみやふさふさした眉まゆは白しら髪が交まじりで、細縁ほそぶちメガネの奥には黄色味がかった鋭するどい眼めがあった。わずかに足を引きずってはいたが、手足が細長く、軽かろやかで大きな足取りには一種の優雅ゆうがさがあった。俊しゅん敏びんで強きょう靭じんな印象がすぐに伝わってくる。この危き機き的てきなときに、魔法界の指し導どう者しゃとしてファッジよりもスクリムジョールが好まれた理由が、首相にはわかるような気がした。

「初めまして」首相は手を差し出しながら丁寧ていねいに挨あい拶さつした。

スクリムジョールは、部屋中に目を走らせながら軽く握手あくしゅし、ローブから杖つえを取り出した。

「ファッジからすべてお聞きになりましたね?」

スクリムジョールは入口のドアまで大股おおまたで歩いていき、鍵穴かぎあなを杖で叩たたいた。首相の耳に、鍵がかかる音が聞こえた。

「あー――ええ」首相が答えた。

「さしつかえなければ、ドアには施せ錠じょうしないでいただきたいのですが」

「邪魔じゃまされたくないので」スクリムジョールの答えは短かった。

「それに覗のぞかれたくもない」杖を窓に向けると、カーテンが閉まった。

「これでよい。さて、私は忙いそがしい。本題に入りましょう。まず、あなたの安全の話をする必要がある」

首相は可能なかぎり背筋せすじを伸ばして答えた。

「現在ある安全対たい策さくで十分満足しています。ご懸念けねんには――」


    炉栅里的火苗又一次变成了翠绿色,火焰中间出现了第二位滴溜溜旋转的巫师。他转了一会儿,走到了古色古香的地毯上。首相看着这情景,没有表露出害怕的样子。福吉站起身,首相迟疑了一下,也站了起来,注视着那个新来的人直起身子,掸掉黑色长袍上的炉灰,向左右张望着。
 
    首相一下子冒出一个荒唐的念头,觉得鲁弗斯。斯克林杰活像一头老狮子。他茶褐色的头发和浓密的眉毛里夹杂着缕缕灰色,金丝边眼镜后面是一双锐利的黄眼睛,尽管腿有点瘸,但走起路来却有一种大步流星的潇洒,使人立刻感觉到他是一个敏锐、强硬的家伙。首相认为他很能理解在这危及的时期,巫师界为什么希望斯克林杰而不是福吉当他们的首领。
 
    “你好。”首相彬彬有礼地说,向他伸出了手。
 
    斯克林杰草草地握了一下首相的手,眼睛在屋里扫来扫去,然后从长袍里抽出一根魔杖。
 
    “福吉把事情都告诉你了?”他一边问一边大步走到门口,用魔杖敲了敲锁眼。首相听见门锁咔哒一响。
 
    “嗯——是这样。”首相说,“如果你不介意的话,我希望不要锁门。”
 
    “我不愿意被人打搅。”斯克林杰不耐烦地说,“或被人监视。”他又加了一句,同时用魔杖指了指窗户,窗帘便都拉上了。“好了,我是个大忙人,我们就开门见山吧。首先,我们需要讨论一下你的安全问题。”
 
    首相尽量把腰板挺得直直的,回答道:“我对现有的安全措施很满意,非常感谢——”
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