第5章 ヌラーがべっとり An Excess of Phlegm
ハリーとダンブルドアは、「隠かくれ穴あな」の裏口うらぐちに近づいた。いつものように古いゴム長靴ながぐつや錆さびた大おお鍋なべが周まわりに散らかっている。遠くの鳥小屋から、コッコッと鶏にわとりの低い眠そうな鳴き声が聞こえた。ダンブルドアが三度戸を叩たたくと、台所の窓越しに、中で急に何かが動くのがハリーの目に入った。
「誰だれ?」
神しん経けい質しつな声がした。ハリーにはそれがウィーズリーおばさんの声だとわかった。
「名を名乗りなさい!」
「わしじゃ、ダンブルドアじゃよ。ハリーを連れておる」
すぐに戸が開いた。背の低い、ふっくらしたウィーズリーおばさんが、着古した緑の部屋着を着て立っていた。
「ハリー、まあ! まったく、アルバスったら、ドキッとしたわ。明け方前には着かないっておっしゃったのに!」
「運がよかったのじゃ」ダンブルドアがハリーを中へと誘いざないながら言った。
「スラグホーンは、わしが思ったよりずっと説得せっとくしやすかったのでな。もちろんハリーのお手柄てがらじゃ。ああ、これはニンファドーラ!」
ハリーが見回すと、こんな遅い時間なのに、ウィーズリーおばさんはひとりではなかった。くすんだ茶色の髪かみにハート形の蒼あお白じろい顔をした若い魔女が、大きなマグを両手に挟はさんでテーブル脇わきに座っていた。
「こんばんは、先生」魔女が挨あい拶さつした。「よう、ハリー」
「やあ、トンクス」
ハリーは、トンクスがやつれたように感じた。病気かもしれない。無理をして笑っているようだったが、見た目には、いつもの風船ガムピンクの髪をしていないので、間違いなく色褪いろあせている。
第5章 黏痰过多
哈利和邓布利多朝陋居的后门走去,那里仍然像以前一样乱糟糟地堆放着许多旧靴子和生锈的坩埚。哈利听见远处棚子里传来鸡睡着时发出的轻轻咕咕声。邓布利多在门上敲了三下,哈利看见厨房的窗户后面突然有了动静。
“是谁?”一个声音紧张地问,哈利听出是韦斯莱夫人,“报上尊姓大名!”
“是我,邓布利多,带着哈利。”
门立刻就开了。门口站着韦斯莱夫人,矮矮胖胖的,身上穿着一件旧的绿色晨衣。
“哈利,亲爱的!天哪,阿不思,你吓了我一跳,你说过你们明天早晨才会来的!”
“我们运气不坏,”邓布利多把哈利让进屋里,说道,“斯拉格霍恩很容易就说通了,根本不像我原来想的那么困难。当然啦,这都是哈利的功劳。啊,你好,尼法朵拉!”
哈利环顾了一下周围,才发现尽管天色已经很晚了,韦斯莱夫人却并不是独自一人。一个年轻的女巫正坐在桌旁,两只手里捧着一个大茶杯。她心形的面孔显得有些苍白,头发是灰褐色的。
“你好,教授。”她说,“你好,哈利。”
“你好,唐克斯。”
哈利觉得她神情憔悴,甚至有些病态,笑容里也带着一些勉强的成份。她的头发不再是平常那种泡泡糖般的粉红色,这无疑使她的模样逊色了不少。