夕食の後、三人はグリフィンドール塔とうに戻もどった。大半の生徒が夕食を終えていたので、談話だんわ室しつは混んでいたが、三人は空いているテーブルを見つけて腰こしを下ろした。スラグホーンと出会ってからずっと機嫌が悪かったロンは、腕組みをして天井を睨にらんでいた。ハーマイオニーは、誰だれかが椅い子すに置いていった「夕ゆう刊かん予よ言げん者しゃ新しん聞ぶん」に手を伸ばした。
「何か変わったこと、ある?」ハリーが聞いた。
「特には……」ハーマイオニーは新聞を開き、中のページを流し読みしていた。
「あ、ねえ、ロン、あなたのお父さんがここに――ご無事だから大丈夫!」
ロンがギョッとして振り向いたので、ハーマイオニーが慌あわててつけ加えた。
「お父さんがマルフォイの家うちに行ったって、そう書いてあるだけ。『死し喰くい人びとの家での、この二度目の家宅かたく捜索そうさくは、何らの成果も上げなかった模様もようである。〝偽にせの防ぼう衛えい呪じゅ文もんならびに保ほ護ご器き具ぐの発見ならびに没ぼっ収しゅう局きょく〟のアーサー・ウィーズリー氏は、自分のチームの行動は、ある秘密の通報つうほうに基もとづいて行ったものであると語った』」
「そうだ。僕の通報だ!」ハリーが言った。
「キングズ・クロスで、マルフォイのことを話したんだ。ボージンに何かを修理させたがっていたこと! うーん、もしあいつの家にないなら、その何だかわからない物を、ホグワーツに持ってきたに違いない――」
「だけど、ハリー、どうやったらそんなことができる?」
ハーマイオニーが驚いたような顔で新聞を下に置いた。
「ここに着いたとき、私たち全員検査けんさされたでしょ?」
「そうなの?」ハリーはびっくりした。
「僕はされなかった!」
「ああ、そうね、たしかにあなたは違うわ。遅れたことを忘れてた&h