ハリーは少し恨うらめしく思った。この授業がそんなに重要なら、第一回目と二回目の間がどうしてこんなに開あいたのだろう? しかしハリーは、ドラコ・マルフォイのことはもう何も言わず、ダンブルドアを見つめた。ダンブルドアは新しい想い出を「憂うれいの篩ふるい」に注ぎ込み、今回もまた、すらりとした指の両手で石の水すい盆ぼんを挟はさんで、渦うずを巻かせはじめた。
「憶おぼえておるじゃろうが、ヴォルデモート卿きょうの生い立ちの物語は、ハンサムなマグルのトム・リドルが、妻である魔女のメローピーを捨てて、リトル・ハングルトンの屋敷やしきに戻もどったところまでで終わっていた。メローピーはひとりロンドンに取り残され、後にヴォルデモート卿となる赤ん坊が生まれるのを待っておった」
「ロンドンにいたことを、どうしてご存知ぞんじなのですか、先生?」
「カラクタカス・バークという者の証しょう言げんがあるからじゃ」ダンブルドアが答えた。
「奇き妙みょうな偶然ぐうぜんじゃが、この者が、我々がたったいま話しておった、ネックレスの出所である店の設立せつりつに関与かんよしておる」
ダンブルドアが以前にもそうするのを、ハリーは見たことがあったが、ダンブルドアは、砂さ金取きんとりが篩ふるいを濯すすいで金を見つけるように、「憂うれいの篩ふるい」の中身を揺ゆすった。渦の中から、銀色の物体が小さな老人の姿になって立ち上がり、石盆せきぼんの中をゆっくりと回転した。ゴーストのように銀色だが、よりしっかりした実体があり、ボサボサの髪かみで両目が完全に覆おおわれていた。
哈利听了这话感到有点恼火。既然他们的课这么重要,为什么第一堂课和第二堂课之间隔了这么长时间?不过,他没有就德拉科·马尔福的事再说什么,而是注视着邓布利多把那些新的记忆倒进冥想盆中,然后用细长的双手端起石盆轻轻转动。
“关于伏地魔的早期经历,我想你一定还记得,我们上次说到那位英俊的麻瓜——汤姆·里德尔抛弃了他的女巫妻子梅洛普,回到了他在小汉格顿村的老家。梅洛普独自待在伦敦,肚子里怀着那个日后将成为伏地魔的孩子。”
“你怎么知道她在伦敦呢,先生?”
“因为有卡拉克塔库斯。博克提供的证据。”邓布利多说,“说来真是无巧不成书,他当年协助创办的一家商店,正是出售我们所说的那条项链的店铺。”
他晃动着冥想盆里的东西,就像淘金者筛金子一样,哈利以前看见他这么做过。那些不
断旋转的银白色物体中浮现出一个小老头儿的身影,他在冥想盆里慢慢地旋转,苍白得像幽灵一样,但比幽灵更有质感,他的头发非常浓密,把眼睛完全遮住了。