「そのとおりよ!」ヘプジバが大喜びで言った。
ヴォルデモートが、魅み入いられたようにじっと自分のロケットを見つめている姿が、うれしかったらしい。
「身包みぐるみ剥はがされるほど高かったわ。でも、見逃すことはできなかったわね。こんなに貴き重ちょうな物を。どうしても、あたくしのコレクションに加えたかったのよ。バークはどうやら、みすぼらしい身なりの女から買ったらしいわ。その女は、これを盗ぬすんだらしいけれど、本当の価値をまったく知らなかったようね――」
こんどは間違いない。この言葉を聞いた瞬しゅん間かん、ヴォルデモートの目がまっ赤に光った。ロケットの鎖くさりにかかった手が、血の気の失せるほどギュッと握りしめられるのを、ハリーは見た。
「――バークはその女に、きっと雀すずめの涙ほどしか払わなかったことでしょうよ。でも、しょうがないわね……きれいでしょう? それに、これにも、どんなに多くの力が秘ひめられていることでしょう。でも、あたくしは、大事に、安全にしまっておくだけ……」
ヘプジバがロケットに手を伸ばして取り戻もどそうとした。ハリーは一いっ瞬しゅん、ヴォルデモートが手放さないのではないかと思ったが、ロケットはその指の間を滑すべり、真紅しんくのビロードのクッションへと戻された。
「そういうわけよ、トム。楽しんだでしょうね!」
ヘプジバが、トムの顔を真正面から見た。そしてハリーは、ヘプジバの間の抜けた笑顔が、このときはじめて崩くずれるのを見た。
「トム、大丈夫なの?」
「ええ」ヴォルデモートが静かに言った。「ええ、万全ばんぜんです……」
「あたくしは――でも、きっと光の悪戯いたずらね――」
ヘプジバが落ち着かない様子で言った。ヘプジバもヴォルデモートの目にちらちらと赤い光が走るのを見たのだと、ハリーは思った。
「ホキー、ほら、二つとも持っていって、また鍵かぎをかけておきなさい……いつもの呪じゅ文もんをかけて……」
「ハリー、帰る時間じゃ」
ダンブルドアが小声で言った。小さなしもべ妖よう精せいが箱を持ってひょこひょこ歩きはじめると同時に、ダンブルドアは再びハリーの腕をつかんだ。二人は連れ立って無意識の中を上昇し、ダンブルドアの校長室に戻った。
“对啦!”看到伏地魔出神地盯着她的小金盒,赫普兹巴显然很高兴,“为这个我可花了高价,可是我不能错过,一定要把它加入我的收藏。博克是从一个寒酸的女人那儿买来的,那女人大概是偷的,不知道它的真实价值——”