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第23章 ホークラックス Horcruxes(14)_ハリー・ポッターと謎のプリンス_ハリー・ポッター_日语阅读_日语学习网

时间: 2024-10-24    作者: destoon    进入日语论坛
核心提示:「ハリー、ハリー、それはヴォルデモートが重大な間違いを犯し、トレローニー先生の言葉に応おうじて行動したからじゃ! ヴォル
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「ハリー、ハリー、それはヴォルデモートが重大な間違いを犯し、トレローニー先生の言葉に応おうじて行動したからじゃ! ヴォルデモートがきみの父君を殺さなかったら、きみの心に燃えるような復ふく讐しゅうの願いを掻かき立てたじゃろうか? もちろん否いなじゃ! ヴォルデモートが、きみを守ろうとした母君を死に追いやらなかったら、あの者が侵しん入にゅうできぬほどの強い魔法の護まもりを、きみに与えることになったじゃろうか? もちろん否じゃよ、ハリー! わからぬか? すべての暴君たる者がそうであるように、ヴォルデモート自身が、最大の敵てきを創つくり出したのじゃ! 暴君たる者が、自みずから虐しいたげている民たみをどんなに恐れているか、わかるかね? 暴君は、多くの虐げられた者の中から、ある日必ず誰だれかが立ち上がり、反撃はんげきすることを認識にんしきしておるのじゃ。ヴォルデモートとて例外ではない! 誰かが自分に歯は向むかうのを、常に警けい戒かいしておる。予言を聞いたヴォルデモートは、すぐさま行動した。その結果、自分を破滅はめつさせる可能性のもっとも高い人物を自みずから選んだばかりでなく、その者に無類むるいの破は壊かい的てきな武器まで手渡したのじゃ」

「でも――」

「きみがこのことを理解するのが肝心かんじんなのじゃ!」

ダンブルドアは立ち上がって、輝かがやくローブを翻ひるがえしながら、部屋の中を大股おおまたで歩き回っていた。こんなに激はげしく論ろんじるダンブルドアを、ハリーははじめて見た。

「きみを殺そうとしたことで、ヴォルデモート自身が、非凡ひぼんなる人物を選び出した。その人物はわしの目の前におる。そしてその人物に、任務にんむのための道具まで与えた! きみがヴォルデモートの考えや野心やしんを覗のぞき見ることができ、あの者が命令する際に使う蛇へびの言葉を理解することさえできるようにしたのは、ヴォルデモートの失敗じゃった。しかも、ハリー、ヴォルデモートの世界を洞察どうさつできるという、きみの特権とっけんにもかかわらず――ついでながら、そのような才能を得るためなら、死し喰くい人びとは殺人も厭いとわぬことじゃろう――きみは一度たりとも闇やみの魔ま術じゅつに誘惑ゆうわくされたことがない。決して、一いっ瞬しゅんたりとも、ヴォルデモートの従じゅう者しゃになりたいという願がん望ぼうを、露つゆほども見せたことがない!」

「当然です!」ハリーは憤いきどおった。「あいつは僕の父さんと母さんを殺した!」

「つまり、きみは、愛する力によって護まもられておるのじゃ!」

ダンブルドアが声を張はり上げた。

「ヴォルデモートが持つ類たぐいの力の誘惑ゆうわくに抗こうする唯ゆい一いつの護りじゃ! あらゆる誘惑に耐えなければならなかったにもかかわらず、あらゆる苦しみにもかかわらず、きみの心は純じゅん粋すいなままじゃ。十一歳のとき、きみの心の望みを映うつす鏡を見つめていたときと変わらぬ純粋さじゃ。あの鏡が示しておったのは、不滅ふめつの命でも富でもなく、ヴォルデモート卿きょうを倒す方法のみじゃ。ハリー、あの鏡に、きみが見たと同じものを見る魔法使いがいかに少ないか、わかっておるか? ヴォルデモートはあのときに、自分が対峙たいじしているものが何なのかを知るべきじゃった。しかし、あの者は気づかなんだ!」

「しかし、あの者は、いまではそれを知っておる。きみは自みずからを損そこなうことなしに、ヴォルデモート卿の心に舞い込むことができた。一方、あの者は、きみに取とり憑つこうとすれば、死ぬほどの苦しみに耐えなければならないということに、魔法省で気づいたのじゃ。なぜそうなるのか、ハリー、あの者にはわかっておらぬと思う。あの者は、自らの魂たましいを分断ぶんだんすることを急ぐあまり、汚けがれのない、全まったき魂の比類ひるいなき力を理解する間がなかったのじゃ」

「でも、先生」

ハリーは反論がましく聞こえないよう、健気けなげに努力しながら言った。

「結局は、すべて同じことなのではないですか? 僕はあいつを殺さなければならない。さもないと――」

「なければならない?」ダンブルドアが言った。

「もちろん、きみはそうしなければならない! しかし、予言のせいではない! きみが、きみ自身が、そうしなければ休まることがないからじゃ! わしも、きみもそれを知っておる! 頼む、しばしの間でよいから、あの予言を聞かなかったと思ってほしい! さあ、ヴォルデモートについて、きみはどう感じるかな? 考えるのじゃ!」


    “哈利呀,哈利,那只是因为伏地魔犯了个大错,他按特里劳妮教授的预言采取了行动!如果伏地魔没有杀死你父亲,会让你产生强烈的复仇欲望吗?当然不会!如果他没有逼你母亲为你而死,会让你得到他无法穿透的魔法保护吗?当然不会!哈利。你看不到吗?伏地魔自己制造了他最可怕的敌人,就像普天下的暴君一样!你知道暴君多么害怕被压迫的人民吗?他们都知道总有一天,在众多受害者中会有一个起来奋起反击!伏地魔也一样。他总是在寻找那个会向他挑战的人,听到预言后就马上行动,结果他不仅亲手选出了那个最有可能除掉他的人,而且给了他一件特别致命的武器!”
 
    “可是——”
 
    “你必须明白这一点!”邓布利多站了起来,在屋子里大步地走来走去,闪亮的袍子在身后呼呼飘动。哈利还从没见他这么激动过,“在企图杀你的时候,伏地魔就亲自选出了坐在我面前的这个卓越的人,并为他提供了工具!你能看到伏地魔的思想、野心,甚至能听懂他发令时那蛇说话般的语言,这都只能怪他自己。可是,哈利,尽管你能洞察伏地魔的世界——要知道,这是任何食死徒不惜用杀人来换取的能力,但你却从未接受黑魔法的诱惑,从未显露过丝毫想要追随伏地魔的欲望,一秒钟都没有!”
 
    “当然不会!”哈利愤怒地说,“他杀了我的父母!”
 
    “简而言之,是你的爱保护了你!”邓布利多大声说,“惟有这一种保护,才有可能抵御伏地魔那样的权力的诱惑!虽然经历那么多诱惑,那么多痛苦,你依然心地纯洁,还像你十一岁时那样。当时你向那面能照出你内心愿望的镜子中望去,看到的只有怎样挫败伏地魔,而没有永生和财富。哈利,你知不知道,世上没有几个巫师能看到你在镜中看到的东西?伏地魔那时就该知道他要对付的是什么,可惜他没有!”
 
    “但他现在知道了。你侵入了伏地魔的思想而不受损害,他想附在你身上时却不能不忍受剧烈的痛苦,他在部里已经发现了这一点。但我想他不了解这是为什么,哈利。他那样忙于破坏自己的灵魂,从来无暇去了解一个纯洁健全的灵魂拥有何等无与伦比的力量。”
 
    “可是,先生,”哈利说,竭力不想显得像是在争辩,“说到底还是一样,是不是?我必须设法杀死他,否则——”
 
    “必须?”邓布利多说,“你当然必须!但不是因为预言!而是因为你自己,你不这样做就不会安心!我们都知道这一点!请想象一下,如果你从未听过那个预言!你对伏地魔会有什么想法呢?想一想!”
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