「それで、スネイプは上の階に来た」
ハリーは頭の中で、スネイプの動きを追っていた。スネイプはいつものように黒いローブをなびかせ、大だい理り石せきの階段を駆かけ上がりながらマントの下から杖つえを取り出す。
「そして、みんなが戦っている場所を見つけた……」
「わたしたちは苦戦していて、形けい勢せい不ふ利りだった」
トンクスが低い声で言った。
「ギボンは死んだけれど、ほかの『死喰い人』は、死ぬまで戦う覚悟のようだった。ネビルが傷つき、ビルはグレイバックに噛かみつかれた……まっ暗だった……呪のろいがそこら中に飛び交って……マルフォイが姿を消した。すり抜けて塔とうへの階段を上ったに違いない……ほかの『死喰い人』も、マルフォイのあとから次々階段を駆け上がった。そのうちの一人が何らかの呪じゅ文もんを使って、上ったあとの階段に障しょう壁へきを作った……ネビルが突進とっしんして、空中に放り投げられた――」
「僕たち、誰だれも突破とっぱできなかった」ロンが言った。
「それに、あのでっかい『死し喰くい人びと』のやつが、相変わらず、あたりかまわず呪のろいを飛ばしていて、それがあちこちの壁かべに撥はね返ってきたけど、きわどいところで僕たちには当たらなかった……」
「そしたらそこにスネイプがいた」トンクスが言った。「そして、すぐいなくなった――」
「スネイプがこっちに向かってくるところを見たわ。でも、そのすぐあとに、大男の『死喰い人』の呪詛じゅそが飛んできて、危あやうくわたしに当たるところだった。それでわたし、ひょいっとかわしたとたんに、何もかも見失ってしまったの」ジニーが言った。
「私は、あいつが、呪いの障しょう壁へきなどないかのように、まっすぐ突っ込んでいくのを見た」
ルーピンが言った。
「私もそのあ�ass="title">