「君は礼れい儀ぎ正しい魔法使いに、あんまり会わなかったんだね」
ハリーはドビーを元気づけるつもりでそう言った。
ドビーはうなずいた。そして突とつ然ぜん立ち上がると、なんの前まえ触ぶれもなしに窓ガラスに激はげしく頭を打ちつけはじめた。
「ドビーは悪い子 ドビーは悪い子」
「やめて――いったいどうしたの」
ハリーは声を噛かみ殺し、飛び上がってドビーを引き戻もどし、ベッドに座らせた。ヘドウィグが目を覚まし、ひときわ大きく鳴いたかと思うと、鳥とり籠かごの格こう子しにバタバタと激はげしく羽を打ちつけた。
「ドビーめは自分でお仕し置おきをしなければならないのです」妖よう精せいは目をくらくらさせながら言った。「自分の家族の悪口を言いかけたのでございます……」
「君の家族って」
「ドビーめがお仕つかえしているご主しゅ人じん様さま、魔法使いの家族でございます……ドビーは屋や敷しきしもべです。――一つの屋敷、一つの家族に一生お仕えする運命なのです……」
「その家族は君がここに来てること知ってるの」ハリーは興きょう味みをそそられた。
ドビーは身を震ふるわせた。
「めっそうもない……ドビーめはこうしてお目にかかりに参まいりましたことで、きびしーく自分をお仕置きしないといけないのです。ドビーめはオーブンのふたで両耳をバッチンしないといけないのです。ご主人様にばれたら、もう……」
「でも、君が両耳をオーブンの蓋に挟はさんだりしたら、それこそご主人が気づくんじゃない」
“你大概没遇到多少正派的巫师吧。”哈利想让他高兴一些。多比摇了摇头,然后冷不防跳了起来,用脑袋疯狂地撞着窗户,嘴里喊着:“坏多比!坏多比!”
“别这样—— 你这是于什么?”哈利着急地小声说,跳起来把多比拉回床上。海德薇被吵醒了,发如一声格外响亮的尖叫,在笼子里疯狂地乱扑乱撞。
“多比要惩罚自己,先生。”小精灵说,他的眼睛已经有点儿对在一起了。“多比几乎说了主人家的坏话,先生..”
“主人家?”
“多比服侍的那个巫师家,先生..多比是家养小精灵—— 必须永远服侍一户人家..”
“他们知遭你在这儿吗?”哈利好奇地问。
多比哆嗦了一下。
“哦,不,先生,他们不知道..多比因为来见您,要对自己进行最严厉的惩罚。多比将把自己的耳朵关在烤箱门里。万一给他们知道,先生—— ”
“可如果你把耳朵关在烤箱门里,他们不会发现吗?”