「あそこにはいい生き物もいるよ。ケンタウルスも大だい丈じょう夫ぶだし、一角獣ユニコーンも」
ロンは「禁じられた森」に入ったことがなかった。ハリーは一度だけ入ったが、できれば二度と入りたくないと思っていた。
ロックハートが、浮うき浮きと教室に入ってきたので、みんな唖あ然ぜんとして見つめた。他の先生は誰もが、いつもより深しん刻こくな表情をしているのに、ロックハートだけは陽よう気きそのものだった。
「さあ、さあ」ロックハートがにっこりと笑いかけながら叫さけんだ。
「なぜそんなに湿っぽい顔ばかりそろってるのですか」
みんな呆あきれ返って顔を見合わせ、誰も答えようとしなかった。
「みなさん、まだ気がつかないのですか」
ロックハートは、生徒がみんな物わかりが悪いとでもいうかのようにゆっくりと話した。
「危き険けんは去ったのです 犯人は連れん行こうされました」
「いったい誰がそう言ったんですか」ディーン・トーマスが大声で聞いた。
「なかなか元気があってよろしい。魔ま法ほう大だい臣じんは百パーセント有ゆう罪ざいの確かく信しんなくして、ハグリッドを連行したりしませんよ」ロックハートははの説明をするような調子で答えた。
「しますとも」ロンがディーンよりも大声で言った。
「自じ慢まんするつもりはありませんが、ハグリッドの逮たい捕ほについては、私わたしはウィーズリー君よりいささか、詳くわしいですよ」ロックハートは自信たっぷりだ。
ロンは――僕ぼく、なぜかそうは思いません……と言いかけたが、机の下でハリーに蹴けりを入れられて言葉が途と切ぎれた。
「僕たち、あの場にはいなかったんだ。いいね」
そう言ってはみたが、ハリーは、ロックハートの浮うかれぶりにはむかついた。ハグリッドはよくないやつだといつも思っていたとか、ごたごたはいっさい解かい決けつしたとか、その自信たっぷりな話しぶりにイライラして、ハリーは「グールお化ばけとのクールな散さん策さく」を、ロックハートの間ま抜ぬけ顔に、思いきり投げつけたくてたまらなかった。その代わりに、ロンに走り書きを渡すことで、ハリーは我が慢まんした。「今夜決行しよう」
ロンはメモを読んでゴクリと生なま唾つばを飲んだ。そして、いつもハーマイオニーが座っていた席せきを横目で見た。空からっぽの席がロンの決心を固めさせたようだ。ロンは頷うなずいた。
罗恩以前从未进过禁林。哈利也只进去过一次,并希望再也不会有第二次。
洛哈特连蹦带跳地进了教室,同学们吃惊地盯着他。学校里的其他每一位老师都显得比平常严肃,可洛哈特看上去倒是轻松愉快。
“好了,好了,”他喜洋洋地看着四周,说道,“你们干吗都拉长着脸啊?”
大家交换着恼怒的目光,但没有人回答。
“难道你们没有发现吗,”洛哈特说着,放慢语速,似乎他们都有些迟钝似的,“危险已经过去了!罪犯已经被带走了。”
“谁这么说?”迪安托马斯大声说。