「蝋ろう燭そくを差し込んでいただきますと、手を持っている者だけにしか見えない灯あかりが点ともります。泥どろ棒ぼう、強ごう盗とうには最高の味み方かたでございまして。お坊ぼっちゃまは、お目が高くていらっしゃる」
「ボージン、私の息むす子こは泥棒、強盗よりはましなものになってほしいが」
マルフォイ氏は冷たく言った。ボージン氏は慌あわてて、「とんでもない。そんなつもりでは。だんな様」と言った。
「ただし、この息子の成せい績せきが上がらないようなら」マルフォイ氏の声が一段と冷たくなった。
「行き着く先は、せいぜいそんなところかもしれん」
「僕の責任じゃない」ドラコが言い返した。「先生がみんな贔屓ひいきをするんだ。あのハーマイオニー・グレンジャーが――」
「私はむしろ、魔法の家か系けいでもなんでもない小こ娘むすめに、全科か目もくの試験で負けているおまえが、恥はじ入ってしかるべきだと思うが」
「やーい」ハリーは声を殺して言った。ドラコが恥はじと怒いかりの交まじった顔をしているのが小こ気き味みよかった。
「このごろはどこでも同じでございます」ボージン氏が脂あぶらっこい声で言った。「魔法使いの血ち筋すじなど、どこでも安く扱われるようになってしまいまして――」
「私は違うぞ」
マルフォイ氏は細長い鼻の穴を膨ふくらませた。
「もちろんでございますとも、だんな様。わたしもでございますよ」
ボージン氏は深々とお辞じ儀ぎをした。
「それなれば、私のリストに話を戻もどそう」マルフォイ氏はビシッと言った。「ボージン、私は少し急いでいるのでね。今日は他にも大事な用件があるのだよ」
“插上一支蜡烛,只有拿着它的人才能看见亮光!是小偷和强盗最好的朋友!您的儿子很有眼力,先生。”
“我希望我的儿子比小偷和强盗有出息一点儿,博金。,’马尔福先生冷冷地说。博金先生马上说:“对不起,先生,我没有那个意思—— ,,“不过要是他的成绩没有起色,”马尔福先生语气更冷地说,“他也许只能干那些勾当。”
“这不是我的错,”德拉科顶嘴说,“老师们都偏心,那个赫敏.格兰杰—— ”
“一个非巫师家庭出身的女孩子回回考试都比你强,我还以为你会感到羞耻呢。”马尔福先生怒气冲冲地说。
“哈哈!”看到德拉科又羞又恼的样子, 哈利差点笑出声来。
“到处都是这样,”博金先生用他那油滑的腔调说,“巫师血统越来越不值钱了。”
“我不这样认为。”马尔福先生说,他的长鼻孔扇动着,喷着粗气。
“我也不,先生。”博金先生深鞠一躬说。
“那么,也许我们可以接着看我的单子了吧。”马尔福先生不耐烦地说,“我时间不多,博金,今天我还有重要的事情要办。”