「モリー母かあさんや――」
「アーサー、ダメ」
「誰にも見えないから。この小さなボタンは私が取りつけた『透とう明めいブースター』なんだが――空高く上がるまで、車は透明で見えなくなる。――そうしたら、雲の上を飛ぶ。十分もあれば到とう着ちゃくだし、だーれにもわかりゃしないから……」
「だめって言ったでしょ、アーサー。昼ひる日ひ中なかはだめ」
キングズ・クロス駅に着いたのは十一時十五分前だった。ウィーズリーおじさんは飛び出して、道路の向こうにあるカートを数台持ってきた。トランクを載のせ、みんな大急ぎで駅の構こう内ないに入った。
ハリーは去年もホグワーツ特とっ急きゅうに乗った。難むずかしかったのは、マグルの目には見えない九と四分の三番線のホームにどうやって行くかだ。九番線と十番線の間にある、固かたい柵さくを通り抜けて歩いていけばよかったのだ。痛くはなかったが、消えるところをマグルに気づかれないように、慎しん重ちょうに通り抜けなければならなかった。
「パーシー、先に」
おばさんが心配そうに、頭上の大時計を見ながら言った。障しょう壁へきを何気なく通り抜けて消えるのに、あと五分しかないことを針はりが示していた。
パーシーはきびきびと前進し、消えた。ウィーズリーおじさんが次で、フレッドとジョージがそれに続いた。
「わたしがジニーを連れていきますからね。二人ですぐにいらっしゃいよ」
ジニーの手を引ひっ張ぱりながらおばさんはハリーとロンにそう言うと、行ってしまった。瞬まばたきする間に二人とも消えた。
「一いっ緒しょに行こう。一分しかない」ロンが言った。
“莫丽,亲爱的—— ”
“不行,亚瑟。”
“没人会看见。这里有个小按钮,是我安装的隐形助推器—— 它能把我们送到天上—— 然后我们在云层上面飞,十分钟就到了,谁也不会知道..,,“我说了不行,亚瑟,在这种光天化日之下。”他们差一刻十一点到了国王十字车站。韦斯莱先生冲过马路去找运行李的小车,大家匆匆跑进车站。
哈利去年乘过霍格沃茨特快列车。窍门是要登9又3/4站台,这个站台是麻瓜看不见的。你得穿过第9和第10站台之间的隔墙。一点儿也不痛,可是要小心别让麻瓜看到你消失了。
“珀西第一个。”韦斯莱夫人紧张地看着挂钟说。他们必须在五分钟内装作漫不经心地穿墙而过。珀西快步走过去,消失了。韦斯莱先生跟着也过去了,接着是弗雷德和乔治。‘ “我带着金妮,你们俩紧紧跟上。”韦斯莱夫人对哈利和罗恩说完,抓住金妮的手走向前去,一转眼就消失了。“咱俩一起过吧,只有一分钟了。”罗恩说。