「君、車を飛ばせるの」
「任まかせとけって」出口に向かってカートを押しながらロンが言った。
「さあ、出かけよう。急げばホグワーツ特とっ急きゅうに追いつくかもしれない」
二人は物見高いマグルの中を突き抜け、駅の外に出て、脇わき道みちに停とめてある中ちゅう古このフォード・アングリアのところまで戻った。
ロンは、洞ほら穴あなのような車のトランクを、杖つえでいろいろ叩たたいて鍵かぎを開け、フーフー言いながら荷物を押し入れ、ヘドウィグを後ろの席せきに乗せ、自分は運うん転てん席せきに乗り込こんだ。
「誰も見てないかどうか、確たしかめて」
杖でエンジンをかけながらロンが言った。
ハリーはウィンドーから首を突き出した。前方の表通りは車がゴーゴーと走っていたが、こちらの路ろ地じには誰もいなかった。
「オッケー」ハリーが合あい図ずした。
ロンは計けい器き盤ばんの小さな銀色のボタンを押した。乗っている車が消えた――自分たちも消えた。ハリーは体の下でシートが震しん動どうしているのを感じたし、エンジンの音も聞こえた。手を膝ひざの上に置いていることも、メガネが鼻の上に乗っかっていることも感じていたが、見える物は、車がびっしりとパーキングしているゴミゴミした道路だけで、その地上一メートルあたりに、自分の二つの目玉だけが浮うかんでいるかのようだった。
“你会开吗?”“没问题。”罗恩说着,把小车掉头朝向出口,“快走吧,要是赶一赶,咱们还能跟得上霍格沃茨特快列车。”他们快步穿过好奇的人群,走出车站,回到停在辅路上的那辆老福特安格里亚车旁边。罗恩用魔杖连点几下,打开了宽敞的行李箱。他们把箱子搬了进去,把海德薇放在后排座位上,然后坐进前排。“看一眼有没有人在注意我们。”罗恩说,又用魔杖一点,发动了汽车。哈利把头伸出窗外:于道上有隆隆行驶的车辆,可他们这条街上空空荡荡的。
“没人。”
罗恩按下仪表板上的一个小小的银色按钮。他们的汽车消失了—— 他们俩也消失了。哈利能感到座位在震动,能听到引擎的声音,能感到他的双手放在膝盖上,眼镜戴在鼻梁上,他能看到一切。但他自己只剩下了一双眼睛,离地面几英尺,在一条停满汽车的脏兮兮的街道上飘浮。