「ウィーズリー、あなたは医い務む室しつに行ったほうがよいでしょう。血が出ています」
「たいしたことありません」
ロンが慌あわてて袖そででまぶたの切り傷きずを拭ぬぐった。
「先生、僕ぼくの妹が組分けされるところを見たいと思っていたのですが――」
「組分けの儀ぎ式しきは終わりました。あなたの妹もグリフィンドールです」
「あぁ、よかった」
「グリフィンドールといえば――」マクゴナガル先生の声が厳きびしくなった。が、ハリーがそれを遮さえぎった。
「先生、僕たちが車に乗った時は、まだ新学期は始まっていませんでした。ですから――あの、グリフィンドールは、減げん点てんされないはずですよね。違いますか」
言い終えて、ハリーは心配そうに、先生の顔色を窺うかがった。
マクゴナガル先生は射いるような目を向けたが、ハリーは、先生がたしかに微ほほ笑えみを漏もらしそうになったと思った。少なくとも、先生の唇くちびるの真ま一いち文もん字じが少し緩ゆるんだ。
「グリフィンドールの減点はいたしません」
先生の言葉でハリーの気持がずっと楽になった。
「ただし、二人とも罰ばっ則そくを受けることになります」
ハリーにとって、これは思ったよりましな結果だった。ダンブルドアがダーズリー家けに手紙を書くことなど、ハリーには何の問題にもならなかった。あの人たちにしてみれば、「暴あばれ柳やなぎ」がハリーをペシャンコにしてくれなかったことだけが残念だろう。
マクゴナガル先生は再び杖つえを振ふり上げ、スネイプの机に向けて振り下ろした。大きなサンドイッチの皿、ゴブレットが二つ、冷たい魔女かぼちゃジュースのボトルが、ポンと音をたてて現れた。
“你最好去趟医务室,韦斯莱,你在流血。”
“没什么。”罗恩赶紧用衣袖擦擦眼睛上的伤口,“老师,我想看看我妹妹的分院仪式—— ”
“分院仪式已经结束了。”麦格教授说,“你妹妹也在格兰芬多。”
“哦,太好了。”罗恩说。
“提起格兰芬多—— ”麦格教授严厉地说,可哈利插了进来:“老师,我们坐上汽车的时候还没有开学,所以—— 所以不应该给格兰芬多扣分,对不对?”他说完了,急切地看着她。
麦格教授严厉地看了他一眼,可是他认为她似乎有了点笑容。反正,她的嘴唇不再抿得那么紧了。
“我不会给格兰芬多扣分的。”她说,哈利心里轻松了许多,“但要把你们关在这里。”
这比哈利预料的好多了。至于邓布利多写信给德思礼夫妇,那完全没有关系。哈利知道他们只会遗憾打人梆没有把他揍扁。
麦格教授又举起魔杖,朝斯内普的桌子一指,桌上出现了一大盘三明治、两只银杯子和一壶冰镇南瓜汁。