「ま、あなたが何を予よ想そうしていたかは知りませんけど、ロン、あなたは……」
「当然の報むくいを受けたって言いたいんだろ」ロンが噛かみついた。
ハリーは食べかけのオートミールを向こうに押しやった。申もうし訳わけなさで胃が焼けるような思いだった。ウィーズリーおじさんが役所で尋問を受けた……。ウィーズリーおじさんとおばさんには夏中あんなにお世せ話わになったのに……。
考え込んでいる間はなかった。マクゴナガル先生がグリフィンドールのテーブルを回って時間割を配りはじめたのだ。ハリーの分を見ると、最初にハッフルパフと一いっ緒しょに「薬やく草そう学がく」の授じゅ業ぎょうを受けることになっている。
ハリー、ロン、ハーマイオニーは一緒に城を出て、野や菜さい畑ばたけを横切り、魔法の植物が植うえてある温室へと向かった。「吼えメール」は一つだけよいことをしてくれた。ハーマイオニーが、これで二人は十分に罰ばつを受けたと思ったらしく、以前のように親しくしてくれるようになったのだ。
温室の近くまで来ると、他のクラスメートが外に立って、スプラウト先生を待っているのが見えた。三人がみんなと一いっ緒しょになった直後、先生が芝しば生ふを横切って大おお股またで歩いてくるのが見えた。ギルデロイ・ロックハートと一緒だ。スプラウト先生は腕うで一いっ杯ぱいに包ほう帯たいを抱かかえていた。遠くのほうに「暴あばれ柳やなぎ」が見え、枝のあちこちに吊つり包帯がしてあるのに気がついて、ハリーはまた申もうし訳わけなくて心が痛んだ。
スプラウト先生はずんぐりした小さな魔女で、髪かみの毛がふわふわ風になびき、その上につぎはぎだらけの帽ぼう子しをかぶっていた。ほとんどいつも服は泥どろだらけで、爪つめを見たらあのペチュニアおばさんは気き絶ぜつしただろう。ギルデロイ・ロックハートのほうは、トルコ石色のローブをなびかせ、金色に輝かがやくブロンドの髪に、金色の縁ふち取どりがしてあるトルコ石色の帽子を完かん璧ぺきな位置にかぶり、どこから見ても文もん句くのつけようがなかった。