ハリー、ロン、ハーマイオニーはいっせいに「絶ぜつ命めい日びパーティ」の説明を始めた。
「……ゴーストが何百人もいましたから――私たちがそこにいたと、証しょう言げんしてくれるでしょう――」
「それでは、そのあとパーティに来なかったのはなぜかね」
スネイプの暗い目が蝋ろう燭そくの灯あかりでギラリと輝かがやいた。
「なぜあそこの廊下に行ったのかね」
ロンとハーマイオニーがハリーの顔を見た。
「それは――つまり――」
ハリーの心臓は早はや鐘がねのように鳴った。――自分にしか聞こえない、姿のない声を追っていったと答えれば、あまりにも唐とう突とつに思われてしまう――ハリーはとっさにそう感じた。
「僕たち疲れたので、ベッドに行きたかったものですから」ハリーはそう答えた。
「夕食も食べずにか」
スネイプは頬ほおのこけ落ちた顔に、勝ち誇ほこったような笑いをちらつかせた。
「ゴーストのパーティで、生きた人間にふさわしい食べ物が出るとは思えんがね」
「僕たち、空腹ではありませんでした」
ロンが大声で言ったとたん、胃い袋ぶくろがゴロゴロ鳴った。
スネイプはますます底そこ意い地じの悪い笑いを浮うかべた。
「校長、ポッターが真まっ正しょう直じきに話しているとは言えないですな。すべてを正直に話してくれる気になるまで、彼の権利を一部取り上げるのがよろしいかと存ぞんじます。我わが輩はいとしては、彼が告こく白はくするまで、グリフィンドールのクィディッチ・チームから外はずすのが適てき当とうかと思いますが」
「そうお思いですか、セブルス」マクゴナガル先生が鋭するどく切り込こんだ。
「私わたくしには、この子がクィディッチをするのを止める理由が見当たりませんね。この猫ねこは箒ほうきの柄えで頭を打ぶたれたわけでもありません。ポッターが悪いことをしたという証しょう拠こは何一つないのですよ」