その夜、ハリー、ロン、ハーマイオニーの三人は、談だん話わ室しつでできるだけパーシーから離はなれた場所を選んだ。ロンはまだ機き嫌げんが直らず、「妖よう精せいの呪じゅ文もん」の宿しゅく題だいにインクの染しみばかり作っていた。インク染みを拭ぬぐおうとロンが何気なく杖つえに手を伸ばした時、杖が発はっ火かして羊よう皮ひ紙しが燃えだした。ロンも宿題と同じぐらいにカッカと熱くなり、「基き本ほん呪じゅ文もん集しゅう・二学年用」をバタンと閉じてしまった。驚おどろいたことに、ハーマイオニーもロンに「右みぎ倣ならえ」をした。
「だけどいったい何者かしら」
ハーマイオニーの声は落ち着いていた。まるでそれまでの会話の続きのように自然だった。
「でき損そこないのスクイブや、マグル出身の子をホグワーツから追い出したいと願ってるのは誰」
「それでは考えてみましょう」ロンはわざと頭をひねって見せた。
「我われ々われの知っている人の中で、マグル生まれはくずだ、と思っている人物は誰でしょう」
ロンはハーマイオニーの顔を見た。ハーマイオニーは、まさか、という顔でロンを見返した。
「もしかして、あなた、マルフォイのことを言ってるの――」
「モチのロンさ」ロンが言った。
「あいつが言ったこと聞いたろう『次はおまえたちだぞ、『穢けがれた血ち』め』って。しっかりしろよ。あいつの腐くさったネズミ顔を見ただけで、あいつだってわかりそうなもんだろ」
「マルフォイが、スリザリンの継けい承しょう者しゃ」
ハーマイオニーが、それは疑うたがわしいという顔をした。
那天晚上在公共休息室里,哈利、罗恩和赫敏尽量坐得远离珀西。罗恩的情绪仍然很糟糕,在做魔法课作业时,他总是把墨水洒在纸上。当他心不在焉地拿出魔仗,想清除那些污点时,不料却把羊皮纸点着了。罗恩气得心里也蹿起了火苗,啪地合上了《标准咒语,二级》。令哈利吃惊的是,赫敏也用力把书合上了。
“可是,这会是谁呢?”她小声地说,似乎在继续他们刚才的对话,“谁希望把哑炮和麻瓜出身的人都赶出霍格沃茨呢?”
“我们来考虑一下,”罗恩装出一副感到费解的样子,说道,“据我们所知,谁认为麻瓜出身的人都是垃圾废物呢?”
他看着赫敏,赫敏也看着他,脸上是将信将疑的神情。
“如果你说的是马尔福—— ”
“当然是他!”罗恩说,“你听见他说的:‘下一个就是你们,泥巴种!’其实,你只要看看他那张丑陋的老鼠脸,就知道是他—— ”
“马尔福是斯莱特林的继承人?”赫敏怀疑地说。