「そう。二人とも怖おじ気けづいて、やめるって言うなら、結けっ構こうよ」ハーマイオニーの頬ほおはパーッと赤みが差さし、目はいつもよりキラキラしている。
「私は規き則そくを破りたくはない。わかってるでしょう。だけどマグル生まれの者を脅きょう迫はくするなんて、ややこしい魔ま法ほう薬やくを密みつ造ぞうすることよりずーっと悪いことだと思うの。でも、二人ともマルフォイがやってるのかどうか知りたくないっていうんなら、これからまっすぐマダム・ピンスのところへ行ってこの本をお返ししてくるわ……」
「僕ぼくたちに規則を破れって、君が説せっ教きょうする日が来ようとは思わなかったぜ」ロンが言った。
「わかった。やるよ。だけど、足の爪つめだけは勘かん弁べんしてくれ。いいかい」
「でも、造つくるのにどのぐらいかかるの」
ハーマイオニーが機き嫌げんを直してまた本を開いたところで、ハリーが尋たずねた。
「そうね。満まん月げつ草そうは満月のときに摘つまなきゃならないし、クサカゲロウは二十