日曜の朝、ハリーが目を覚ますと、医い務む室しつの中は冬の陽ひ射ざしで輝かがやいていた。腕うでの骨は再さい生せいしていたが、まだ強こわばったままだった。ハリーは急いで起き上がり、コリンのベッドを見た。昨き日のう、ハリーが着き替がえをした時と同じように、コリンのベッドも周まわりを丈たけ長ながのカーテンで囲ってあり、外からは見えないようになっていた。ハリーが起き出したのに気づいたマダム・ポンフリーが、朝食を盆ぼんに載のせて慌あわただしくやってきて、ハリーの腕や指の曲げ伸ばしを始めた。
「すべて順じゅん調ちょう」
オートミールを左手でぎごちなく口に運んでいるハリーに向かって、マダム・ポンフリーが言った。
「食べ終わったら帰ってよろしい」
ハリーは、ぎごちない腕でできるかぎり速はやく着き替がえをすませ、グリフィンドール塔とうへと急いだ。ロンとハーマイオニーに、コリンやドビーのことを話したくてうずうずしていた。しかし、二人はいなかった。いったいどこに行ったのだろう、と考えながら、ハリーはまた外に出たが、骨が生はえたかどうかを気にもしなかったのだろうか、と少し傷きずついていた。
図書室の前を通り過ぎようとした時、パーシー・ウィーズリーが中からふらりと現れた。この前出会った時より、ずっと機き嫌げんがよさそうだった。
「あぁ、おはよう、ハリー。昨日きのうはすばらしい飛びっぷりだったね。ほんとにすばらしかった。グリフィンドールが寮りょう杯はい獲かく得とくのトップに躍おどり出たよ。――君のおかげで五〇点も獲得した」
「ロンとハーマイオニーを見かけなかった」とハリーが聞いた。
「いいや、見てない」パーシーの笑顔が曇った。
「ロンは、まさかまた女子用トイレなんかにいやしないだろうね……」