♪オー、ポッター、いやなやつだー いったいおまえは何をしたー
おまえは生徒を皆みな殺ごろし おまえはそれが大おお愉ゆ快かい
「お黙だまりなさい、ピーブズ」
マクゴナガル先生が一いっ喝かつした。ピーブズはハリーに向かってベッと舌したを出し、すーっと後ろに引っ込むように、ズームアウトして消えてしまった。
ジャスティンは、フリットウィック先生と「天てん文もん学がく」のシニストラ先生が医い務む室しつに運んだ。しかし、「ほとんど首無しニック」をどうしたものか、誰も思いつかない。結けっ局きょくマクゴナガル先生が空気で大きなうちわを作り上げて、それをアーニーに持たせ、「ほとんど首無しニック」を階段の一番上まで煽あおり上げるよう言いつけた。アーニーは言いつけどおり、物言わぬ黒いホバークラフトのようなニックを煽いでいった。あとに残されたのはマクゴナガル先生とハリーだけだった。
「おいでなさい、ポッター」
「先生、誓ちかって言います。僕、やってません――」ハリーは即座そくざに言った。
「ポッター、私わたくしの手に負えないことです」マクゴナガル先生は素そっ気けない。
二人は押し黙だまって歩いた。角かどを曲がると、先生は途と方ほうもなく醜みにくい大きな石の怪獣像ガーゴイルぞうの前で立ち止まった。
「レモン・キャンデー」
先生が言った。これが合あい言こと葉ばだったに違いない。怪獣ガーゴイル像が突とつ然ぜん生きた本物になり、ピョンと跳とんで脇わきに寄り、その背後にあった壁かべが左右に割われた。いったいどうなることかと、恐れで頭が一いっ杯ぱいだったハリーも、怖こわさも忘れてびっくりした。壁かべの裏うらには螺ら旋せん階段があり、エスカレーターのように滑なめらかに上へと動いている。ハリーが先生と一いっ緒しょに階段に乗ると、二人の背はい後ごで壁はドシンと閉じた。二人はくるくると螺旋状に上へ上へと運ばれていった。そして、ついに、少し眩暈めまいを感じながら、ハリーは前方に輝かがやくような樫かしの扉とびらを見た。扉にグリフィンを象かたどったノック用の金かな具ぐがついている。
ハリーはどこに連れていかれるのかに気がついた。ここはダンブルドアの住居すまいに違いない。
“别闹了,皮皮鬼!”麦格教授吼道,皮皮鬼冲哈利吐着舌头,急促地后退着逃走了。