「ハーマイオニー」
閂かんぬきが外はずれる音がして、ハーマイオニーが顔を輝かがやかせ、待ちきれない様子ようすで現れた。その後ろで、どろりと水みず飴あめ状じょうになった煎せんじ薬ぐすりがグツグツ、ゴボゴボ泡あわ立だつ音が聞こえた。トイレの便べん座ざにタンブラー・グラスが三つ用意されていた。
「取れた」ハーマイオニーが息を弾はずませて聞いた。
ハリーはゴイルの髪かみの毛を見せた。
「結けっ構こうよ。私のほうは、洗せん濯たく物もの置き場から、着き替がえ用のローブを三着、こっそり調ちょう達たつしといたわ」
ハーマイオニーは小こ振ぶりの袋ふくろを持ち上げて見せた。
「クラッブとゴイルになった時に、サイズの大きいのが必要でしょ」
三人は大おお鍋なべをじっと見つめた。近くで見ると、煎じ薬はどろりとした黒っぽい泥どろのようで、ボコッボコッと鈍にぶく泡立っていた。
「すべて、間違いなくやったと思うわ」
ハーマイオニーが染しみだらけの「最も強力な魔ま法ほう薬やく」のページを、神しん経けい質しつに読み返しながら言った。
「見た目もこの本に書いてあるとおりだし……。これを飲むと、また自分の姿に戻もどるまできっかり一時間よ」
「次は何だい」ロンが囁ささやいた。
「薬を三さん杯ばいに分けて、髪の毛をそれぞれ薬に加えるの」
ハーマイオニーが柄ひ杓しゃくでそれぞれのグラスに、どろりとした薬をたっぷり入れた。それから震ふるえる手で、小こ瓶びんに入ったミリセント・ブルストロードの髪を、自分のグラスに振ふり入れた。
“赫敏?”
他们听见门锁刺耳地一晌,赫敏出现了,脸上闪闪发亮,显得很焦急。在她身后,他们听见冒着气泡的、糖浆一般浓稠的汤剂在咕嘟咕嘟地响着。三只平底玻璃酒杯已经放在了马桶座位上。
“弄到了吗?”赫敏屏住呼吸问。
哈利给她看了高尔的头发。
“很好。我从洗衣房偷出了这些换洗的衣服,”赫敏说着,举起一个小布袋,“你们变成克拉布和高尔后,需要穿大号的衣服。”
三个人盯着锅里。离得近了,汤剂看上去像是黑乎乎的黏稠的泥浆,懒洋洋地泛着泡泡。
“我相信我安排的每一个环节都没问题,”赫敏说,紧张地又去阅读《强力药剂》上污迹斑斑的那一页。“它看上去正像书上说的那样..我们喝下去以后,可以有整整一个小时才变回我们自己。”
“现在怎么办?”罗恩低声问道。
“我们把它分到三个杯子里,再把头发加进去。”
赫敏用长柄勺子舀起大团汤剂,倒进每只玻璃杯。然后,她的手颤抖着,把米里森的头发从瓶子里倒进第一只玻璃杯。