「ハリー、僕は君を一度でも疑うたがったことを、申もうし訳わけなく思っています。君はハーマイオニー・グレンジャーをけっして襲おそったりしない。僕がいままで言ったことをお詫わびします。僕たちはいま、みんなおんなじ運命にあるんだ。だから――」
アーニーは、丸まる々まる太った手を差し出した。ハリーは握あく手しゅした。
アーニーとその友人のハンナが、ハリーとロンの剪せん定ていしていた無花果いちじくを、一いっ緒しょに刈かり込こむためにやってきた。
「あのドラコ・マルフォイは、いったいどういう感覚をしてるんだろ」
アーニーが刈った小枝を折おりながら言った。
「こんな状じょう況きょうになってるのを大いに楽しんでるみたいじゃないか ねえ、僕ぼく、あいつがスリザリンの継けい承しょう者しゃじゃないかと思うんだ」
「まったく、いい勘かんしてるよ。君は」
ロンは、ハリーほどたやすくアーニーを許してはいないようだった。
「ハリー、君は、マルフォイだと思うかい」アーニーが聞いた。
「いや」ハリーがあんまりきっぱり言ったので、アーニーもハンナも目を見み張はった。
その直後、ハリーは大変な物を見つけて、思わず剪定バサミでロンの手をぶってしまった。
「アイタッ 何をするん……」
ハリーは一メートルほど先の地面を指ゆび差さしていた。大きなクモが数匹ガサゴソ這はっていた。
「あぁ、ウン」ロンはうれしそうな顔をしようとして、やはりできないようだった。
「でも、いま追いかけるわけにはいかないよ……」
アーニーもハンナも聞き耳を立てていた。ハリーは、逃げていくクモをじっと見ていた。
「どうやら『禁きんじられた森』のほうに向かってる……」
ロンはますます情けなさそうな顔をした。
クラスが終わると、スプラウト先生が「闇やみの魔ま術じゅつに対する防ぼう衛えい術じゅつ」のクラスに生徒を引いん率そつした。ハリーとロンはみんなから遅おくれて歩き、話を聞かれないようにした。
「もう一度『透とう明めいマント』を使わなくちゃ」ハリーがロンに話しかけた。
「ファングを連れていこう。いつもハグリッドと森に入っていたから、何か役に立つかもしれない」
「いいよ」ロンは落ち着かない様子ようすで、杖つえを指でくるくる回していた。
「えーと――ほら――あの森には狼おおかみ男おとこがいるんじゃなかったかな」
ロックハートのクラスで、一番後ろの、いつもの席に着きながらロンが言った。
ハリーは、質問に直接答えるのを避さけた。
“那个叫德拉科马尔福的家伙,”厄尼一边折下枯枝,一边说道,“似乎幸灾乐祸,开心得要命,是吗?你们知道吗,我怀疑他可能就是斯莱特林的继承人。”
“你倒是够机灵的。”罗恩说,似乎并没有像哈利那样一下子就原谅了厄尼。
“哈利,你认为是马尔福吗?”厄尼问。
紧接着,哈利突然看见了一样东西,赶忙用整枝的剪刀敲了一下罗恩的手背。
“哎哟!你干吗—— ” 哈利指着地上几步以外的地方。几只大蜘蛛匆匆爬过地面。
“哦,好啊,”罗恩想显出高兴的样子,但是没有成功,“可惜我们现在没法跟踪它们..”
厄尼和汉娜好奇地听着。哈利眼看着蜘蛛逃走了。
“看样子它们是往禁林方向去的..”罗恩听了这话,显得更不高兴了。
“我们又得用上隐形衣了,”哈利对罗恩说,“我们可以带上牙牙。它经常跟着海格到林子里去,会有所帮助的。”
“对,”罗恩不安地用手指旋转着魔杖,“哦—— 禁林里有没有—— 有没有狼人?”
当他们在洛哈特班上自己惯常的座位上坐下后,他又问了一句。哈利觉得不便回答这个问题,他说: