最初のテストの三日前、朝食の席で、マクゴナガル先生がまた発表があると言った。
「よい知らせです」とたんにしーんとなるどころか、大おお広ひろ間まは蜂はちの巣すを突ついたようになった。
「ダンブルドアが戻もどってくるんだ」何人かが歓かん声せいをあげた。
「スリザリンの継けい承しょう者しゃを捕つかまえたんですね」
レイブンクローの女子学生が、黄色い声をあげた。
「クィディッチの試合が再開されるんだ」ウッドが興こう奮ふんしてウオーッという声を出した。
やっとガヤガヤが静まった時、先生が発表した。
「スプラウト先生のお話では、とうとうマンドレイクが収しゅう穫かくできるとのことです。今夜、石にされた人たちを蘇そ生せいさせることができるでしょう。言うまでもありませんが、そのうちの誰か一人が、誰に、または何に襲おそわれたのか話してくれるかもしれません。私わたくしは、この恐ろしい一年が、犯人逮たい捕ほで終わりを迎むかえることができるのではないかと、期待しています」
歓かん声せいが爆ばく発はつした。ハリーがスリザリンのテーブルを見ると、当然のことながらドラコ・マルフォイは喜んではいなかった。逆にロンは、ここしばらく見せたことがなかったような、うれしそうな顔をしている。
「それじゃ、マートルに聞きそびれたこともどうでもよくなった 目を覚ましたら、たぶんハーマイオニーが全部答えを出してくれるよ でもね、あと三日で試し験けんが始まるって聞いたら、きっとあいつ気が狂うぜ。勉強してないんだからな。試験が終わるまで、いまのままそっとしておいたほうが親切じゃないかな」
その時、ジニー・ウィーズリーがやってきて、ロンの隣となりに座った。緊きん張ちょうして落ち着かない様よう子すだ。膝ひざの上で手をもじもじさせているのにハリーは気がついた。