「授業の準備が、聞いて呆あきれる」ロンがフンと言った。「髪かみをカールしに、どうせそんなとこだ」
グリフィンドール生を先に行かせ、二人は脇わきの通路を駆かけ下り、「嘆なげきのマートル」のトイレへと急いだ。しかし、計けい略りゃくがうまく行ったことを、互いに称たたえ合っていたその時……。
「ポッター ウィーズリー 何をしているのですか」
マクゴナガル先生が、これ以上固くは結べまいと思うほど固く、唇くちびるを真ま一いち文もん字じに結んで立っていた。
「僕ぼくたち――僕たち――」ロンがモゴモゴ言った。「僕たち、あの――様子ようすを見に――」
「ハーマイオニーの」とハリーが受けた。ロンもマクゴナガル先生もハリーを見つめた。
「先生、もうずいぶん長いことハーマイオニーに会っていません」
ハリーはロンの足を踏ふんづけながら急いでつけ加えた。
「だから、僕たち、こっそり医い務む室しつに忍び込こんで、それで、ハーマイオニーにマンドレイクがもうすぐ採とれるから、だから、あの、心配しないようにって、そう言おうと思ったんです」
マクゴナガル先生はハリーから目を離はなさなかった。一いっ瞬しゅん、ハリーは先生の雷かみなりが落ちるかと思った。しかし、先生の声は奇き妙みょうに嗄かすれていた。
「そうでしょうとも」
ハリーは先生のビーズのような目に、涙なみだがキラリと光るのを見つけて驚いた。
「そうでしょうとも。襲おそわれた人たちの友達が、一番辛つらい思いをしてきたことでしょう……。よくわかりました。ポッター、もちろん、いいですとも。ミス・グレンジャーのお見み舞まいを許きょ可かします。ビンズ先生には、私わたくしからあなたたちの欠席のことをお知らせしておきましょう。マダム・ポンフリーには、私わたくしから許きょ可かが出たと言いなさい」
“波特!韦斯莱!你们在做什么?”