まずロックハートを先に入らせた。ロックハートが震ふるえているのを、ハリーはいい気き味みだと思った。
「嘆なげきのマートル」は、一番奥の小部屋のトイレの水すい槽そうに座っていた。
「アラ、あんただったの」ハリーを見るなりマートルが言った。「今度は何の用」
「君が死んだ時の様子ようすを聞きたいんだ」
マートルはたちまち顔つきが変わった。こんなに誇ほこらしく、うれしい質問をされたことがないという顔をした。
「オォォォゥ、怖こわかったわ」マートルはたっぷり味わうように言った。
「まさにここだったの。この小部屋で死んだのよ。よく覚えてるわ。オリーブ・ホーンビーがわたしのメガネのことをからかったものだから、ここに隠かくれたの。鍵かぎを掛かけて泣いていたら、誰かが入ってきたわ。何か変なことを言ってた。外国語だった、と思うわ。とにかく、いやだったのは、しゃべってるのが男子だったってこと。だから、出ていけ、男子トイレを使えって言うつもりで、鍵を開けて、そして――」マートルは偉えらそうにそっくり返って、顔を輝かがやかせた。
「死んだの」
「どうやって」ハリーが聞いた。
「わからない」マートルがひそひそ声になった。
「覚えてるのは大きな黄色い目玉が二つ。体全体がギュッと金かな縛しばりにあったみたいで、それからふーっと浮ういて……」
マートルは夢ゆめ見るようにハリーを見た。
「そして、また戻もどってきたの。だって、オリーブ・ホーンビーに取とっ憑ついてやるって固く決めてたから。あぁ、オリーブったら、わたしのメガネを笑ったこと後こう悔かいしてたわ」
「その目玉、正せい確かくにいうとどこで見たの」とハリーが聞いた。
「あのあたり」マートルは小部屋の前の、手て洗あらい台のあたりを漠ばく然ぜんと指ゆび差さした。
ハリーとロンは急いで手洗い台に近寄った。ロックハートは顔中に恐きょう怖ふの色を浮うかべて、ずっと後ろのほうに下がっていた。
“噢,是你,”她看见哈利,说道,“这次你想要什么?”
“想问问你是怎么死的。”哈利说。
桃金娘的整个神态一下子就变了。看样子,从来没有人问过她这样一个让她感到荣幸的问题。
桃金娘自以为很了不起地挺起胸膛,脸上容光焕发,“我就死了。”
“怎么死的?”哈利问。
“不知道,”桃金娘神秘地压低声音说,“我只记得看见一对大得吓人的黄眼睛。我的整个身体好像都被抓了起来,然后我就飘走了..”她神情恍惚地看着哈利。“后来我又回来了。你知道,我一心要找奥利夫洪叹算账。哦,她非常后悔当初嘲笑我戴眼镜。”
哈利和罗恩赶紧走过去。洛哈特慌忙退到一边,脸上露出万分惊恐的表情。