「何を」ハリーは拳こぶしを固く握にぎったまま、吐はき捨すてるように言った。
「そうだな」リドルは愛あい想そよく微び笑しょうしながら言った。「これといって特別な魔力も持たない赤ん坊ぼうが、不ふ世せい出しゅつの偉い大だいな魔法使いをどうやって破った ヴォルデモート卿きょうの力が打ち砕くだかれたのに、君のほうは、たった一つの傷きず痕あとだけで逃のがれたのはなぜか」
むさぼるような目に、奇き妙みょうな赤い光がチラチラと漂ただよっている。
「僕がなぜ逃れたのか、どうして君が気にするんだ」ハリーは慎しん重ちょうに言った。
「ヴォルデモート卿は君よりあとに出てきた人だろう」
「ヴォルデモートは」リドルの声は静かだ。「僕の過去であり、現在であり、未来なのだ……ハリー・ポッターよ」
ポケットからハリーの杖つえを取り出し、リドルは空中に文字を書いた。三つの言葉が揺ゆらめきながら淡あわく光った。
TOM MARVOLO RIDDLE トム・マールヴォロ・リドル
もう一度杖をひと振ふりした。名前の文字が並び方を変えた。
I AM LORD VOLDEMORT 俺おれ様さまはヴォルデモート卿きょうだ
「わかったね」リドルが囁ささやいた。
「この名前はホグワーツ在ざい学がく中ちゅうにすでに使っていた。もちろん親しい友人にしか明かしていないが。汚けがらわしいマグルの父親の姓せいを、僕がいつまでも使うと思うかい 母はは方かたの血ち筋すじにサラザール・スリザリンその人の血が流れているこの僕が 汚きたならしい、俗ぞくなマグルの名前を、僕が生まれる前に、母が魔女だというだけで捨てたやつの名前を、僕がそのまま使うと思うかい ハリー、ノーだ。僕は自分の名前を自分でつけた。ある日必ずや、魔法界のすべてが口にすることを恐れる名前を。その日が来ることを僕は知っていた。僕が世界一偉い大だいな魔法使いになるその日が」
现在,他饿狼似的眼睛里闪着一种古怪的红光。
“你为什么关心我是怎么逃脱的?”哈利拖长了声音问,“伏地魔的事发生在你死后许多年。”
他从口袋里抽出哈和的魔杖,在空中画了几下,写出三个闪闪发亮的名字:
汤姆·马沃罗·里德尔
然后他把魔杖挥了一一下,那些字母自动调换了位置,变成了:
我是伏地魔
“看见了吗?”他小声说,“这个名字是我在霍格沃茨读书的时候就用过的,当然啦,只对我最亲密的朋友用过。难道你认为,我要一辈子使用我那个肮脏的麻瓜父亲的名字?要知道,在我的血管里, 流淌着萨拉查斯莱特林本人的鲜血, 是通过他的女儿传给我的!难道我还会保留那个令人恶心的普通麻瓜的名字?他在我还没有出生时就抛弃了我,就因为他发现自己的妻子是个女巫!不,哈利。我给自己想出了一个新的名字,我知道有朝一日,当我成为世界上最伟大的魔法师时,各地的巫师都不敢轻易说出这个名字!”