「ハリー、本ほん題だいに入ろうか」リドルはまだ昂こう然ぜんと笑みを浮うかべている。
「二回も――君の過去に、僕ぼくにとっては未来にだが――僕たちは出会った。そして二回とも僕は君を殺し損そこねた。君はどうやって生き残った すべて聞かせてもらおうか」
そしてリドルは静かにつけ加えた。
「長く話せば、君はそれだけ長く生きていられることになる」
ハリーは素す早ばやく考えを巡めぐらし、勝つ見み込こみを計算した。リドルは杖つえを持っている。ハリーにはフォークスと「組分け帽子」があるが、どちらも決けっ闘とうの役に立つとは思えない。完全に不利だ。しかし、リドルがそうしてそこに立っているうちに、ジニーの命はますます磨すり減へっていく……。そうこうしているうちにも、リドルの輪りん郭かくがはっきり、しっかりしてきたことにハリーは気づいた。――自分とリドルとの一いっ騎き打うちになるなら、一いっ刻こくも早いほうがいい――。
「君が僕を襲おそった時、どうして君が力を失ったのか、誰にもわからない」
ハリーは唐とう突とつに話しはじめた。
「僕自身もわからない。でも、なぜ君が僕を殺せなかったか、僕にはわかる。母が、僕をかばって死んだからだ。母は普通の、マグル生まれの母だ」
ハリーは、怒いかりを押さえつけるのにわなわな震ふるえていた。
「君が僕を殺すのを、母が食い止めたんだ。僕は本当の君を見たぞ。去年のことだ。落ちぶれた残ざん骸がいだ。辛かろうじて生きている。君の力のなれの果はてだ。君は逃げ隠かくれしている 醜みにくい 汚けがらわしい」
リドルの顔が歪ゆがんだ。それから無む理りやり、ぞっとするような笑顔を取りつくろった。
哈利在飞快地思索着,权衡着他获胜的机会。里德尔拿着魔杖。他,哈利,拥有福克斯和分院帽,这两样东西在决斗中都没有多大用处。确实,情况很不妙。但是,里德尔站在那里的时闻越长,金妮身上的生命就越来越少..与此同时,哈利突然发现,里德尔原本模糊不清的轮廓正在变得清晰、稳定。如果他和里德尔之间必须有一番搏斗,那是越快越好。