「ハリー・ポッター、僕はここに座って、君の臨りん終じゅうを見物させてもらおう。ゆっくりやってくれ。僕は急ぎはしない」
ハリーは眠かった。周まわりのものがすべてくるくると回っているようだった。
「これで有名なハリー・ポッターもおしまいだ」遠くのほうでリドルの声がする。
「たった一人、『秘密の部屋』で、友人にも見み捨すてられ、愚おろかにも挑ちょう戦せんした闇やみの帝てい王おうについに敗北して。もうすぐ、『穢けがれた血ち』の恋しい母親の元に戻もどれるよ、ハリー……、君の命を、十二年延のばしただけだった母親に……。しかし、ヴォルデモート卿きょうは結けっ局きょく君の息の根を止めた。そうなることは、君もわかっていたはずだ」
――これが死ぬということなら、あんまり悪くない――ハリーは思った。痛いたみさえ薄うすらいでいく……。
――しかしこれが死ぬということなのか――真っ暗くら闇やみになるどころか『秘ひ密みつの部へ屋や』がまたはっきりと見えだした。ハリーは頭をぷるぷるっと振ふってみた。フォークスがそこにいた。ハリーの腕うでにその頭かしらを休めたままだ。傷きず口ぐちの周まわりが、ぐるりと真しん珠じゅのような涙なみだで覆おおわれていた。――しかも、その傷さえ消えている。
「鳥め、どけ」突とつ然ぜんリドルの声がした。
「そいつから離はなれろ。聞こえないのか。どけ」
ハリーが頭を起こすと、リドルがハリーの杖つえをフォークスに向けていた。鉄てっ砲ぽうのようなバーンという音がして、フォークスは金こん色じきと真しん紅くの輪わを描えがきながら、再び舞まい上がった。
“我要坐在这里,亲眼看着你死去,哈利波特。不要着急,我有的是时间。”
哈利感到昏昏欲睡。周围的一切似乎都在旋转。
“大名鼎鼎的哈利波特就这样完蛋了,”里德尔的声音从很远的地方传来,“孤零零地在密室里,被朋友们抛弃。他不自量力地向黑魔头挑战,终于败在了黑魔头的手下。哈利,你很快就要跟你亲爱的麻瓜母亲会面了..她以自己的生命为代价,让你又苟活了十二年..可是伏地魔终于把你干掉了,其实,你早就知道他一定会做到这一点的。”
哈利心想,如果他正在死去,倒不算特别难受。就连疼痛的感觉也慢慢减轻了...
可是,这难道真是死亡吗?密室不仅没有变得一片漆黑,反而渐渐清晰起来。哈利轻轻摇了摇头,他看见了福克斯,大鸟仍然把脑袋靠在他的胳膊上。他的伤口周围闪烁着一片珍珠般的泪水—— 咦,奇怪,伤口怎么不见了?
“滚开,你这只破鸟,”里德尔的声音突然说道,‘‘快从他身上滚开。听见没有,滚开!”
可是,这难道真是死亡吗?密室不仅没有变得一片漆黑,反而渐渐清晰起来。哈利轻轻摇了摇头,他看见了福克斯,大鸟仍然把脑袋靠在他的胳膊上。他的伤口周围闪烁着一片珍珠般的泪水—— 咦,奇怪,伤口怎么不见了?
“滚开,你这只破鸟,”里德尔的声音突然说道,‘‘快从他身上滚开。听见没有,滚开!”
哈利抬起头,里德尔正用哈利的魔杖指着福克斯。嘭的一声巨响,像打枪一样,福克斯飞了起来,如同一股金色和红色组成的旋风。