ハリーは剣つるぎと「組くみ分わけ帽ぼう子し」をベルトに挟はさんだ。ロンは、ハリーのローブの背中のところにつかまり、ハリーは手を伸ばして、フォークスの不ふ思し議ぎに熱い尾羽をしっかりつかんだ。
全身が異い常じょうに軽くなったような気がした。次の瞬しゅん間かん、ヒューッと風を切って、四人はパイプの中を上に向かって飛んでいた。下のほうにぶら下がっているロックハートが、「すごい すごい まるで魔法のようだ」と驚おどろく声がハリーに聞こえてきた。ひんやりした空気がハリーの髪かみを打った。楽しんでいるうちに、飛行は終わった。――四人は「嘆なげきのマートル」のトイレの湿った床に着地した。ロックハートが帽子をまっすぐにかぶり直している間に、パイプを覆おおい隠かくしていた手て洗あらい台がスルスルと元の位置に戻もどった。
マートルがじろじろと四人を見た。
「生きてるの」マートルはポカンとしてハリーに言った。
「そんなにがっかりした声を出さなくてもいいじゃないか」
ハリーは、メガネについた血やベトベトを拭ぬぐいながら、真ま顔がおで言った。
「あぁ……わたし、ちょうど考えてたの。もしあんたが死んだら、わたしのトイレに一いっ緒しょに住んでもらったらうれしいって」
マートルは頬ほおをポッと銀色に染そめた。
「ウヘー」トイレから出て、暗い人気ひとけのない廊ろう下かに立った時、ロンが言った。
「ハリー、マートルは君に熱を上げてるぜ ジニー、ライバルだ」
しかし、ジニーは声もたてずに、まだボロボロ涙なみだを流していた。
「さあ、どこへ行く」
ジニーを心配そうに見ながら、ロンが言った。ハリーは指で示した。
フォークスが金こん色じきの光を放はなって、廊下を先せん導どうしていた。四人は急ぎ足でフォークスに従った。まもなくマクゴナガル先生の部屋の前に出た。
ハリーはノックして、ドアを押し開いた。
一种奇特的轻松感迅速掠过他的全身,接着,呼的一下,他们都顺着水管向上飞去。哈利可以听见洛哈特悬挂在他下面,嘴里不住地喊道:“太惊人了!太惊人了!简直像魔法一样!”寒冷的气流吹拂着哈利的头发。他还在尽情享受这种飞行的乐趣时,旅程结束了—— 四个人落在哭泣的桃金娘的盥洗室的潮湿地板上,就在洛哈特把他的帽子扶正时,那座掩盖水管的水池自动滑到了原来的地方。
桃金娘瞪大眼睛望着他们。
“你还活着。”她扫兴地对哈利说。
“没必要用这么失望的口气说话。”哈利板着脸说,一边擦去眼镜片上星星点点的血迹和黏液。
“噢,是这样..我一直在考虑,如果你死了,欢迎你和我共同使用这个抽水马桶。”桃金娘说,害羞得脸变成了银白色。
“哈哈!”他们离开盥洗室,走向外面空荡荡的走廊时,罗恩说道,“哈利!我觉得桃金娘喜欢上你了!金妮,你有了竞争对手啦!”
“现在往哪儿走?”罗恩焦虑地看了金妮一眼,问道。
哈利指了指前面。福克斯在前面领路,顺着走廊一路闪着金光。他们大步跟着它,片刻之后,发现自己站在了麦格教授的办公室外面。哈利敲了敲门,然后把门推开了。