「レイブンクローの監かん督とく生せい、ペネロピー・クリアウォーターよ」ジニーが言った。
「パーシーは夏休みの間、ずっとこの人にお手紙書いてたわけ。学校のあちこちで、二人でこっそり会ってたわ。ある日、二人が空からっぽの教室でキスしてるところに、たまたまあたしが入っていったの。ペネロピーが――ほら――襲おそわれた時、パーシーはとっても落ち込こんでた。みんな、パーシーをからかったりしないわよね」ジニーが心配そうに聞いた。
「夢ゆめにも思わないさ」そう言いながらフレッドは、まるで誕たん生じょう日びが一ひと足あし早くやってきたという顔をしていた。
「絶ぜっ対たいしないよ」ジョージがニヤニヤ笑いながら言った。
ホグワーツ特急は速そく度どを落とし、とうとう停てい車しゃした。
ハリーは羽は根ねペンと羊よう皮ひ紙しの切れ端はしを取り出し、ロンとハーマイオニーのほうを向いて言った。
「これ、電でん話わ番ばん号ごうって言うんだ」
番号を二回走り書きし、その羊よう皮ひ紙しを二つに裂さいて二人に渡しながら、ハリーがロンに説明した。
「君のパパに去年の夏休みに、電話の使い方を教えたから、パパが知ってるよ。ダーズリーのところに電話くれよ。オーケー あと二ヵ月もダドリーしか話す相手がいないなんて、僕、耐たえられない……」
「でも、あなたのおじさんもおばさんも、あなたのこと誇ほこりに思うんじゃない」
汽き車しゃを降おり、魔法のかかった柵さくまで人ひと波なみに混まじって歩きながら、ハーマイオニーが言った。
「今学期、あなたがどんなことをしたかを聞いたら、そう思うんじゃない」
「誇りに」ハリーが言った。
「正気で言ってるの 僕がせっかく死ぬ機き会かいが何度もあったのに、死に損そこなったっていうのに あの連れん中ちゅうはカンカンだよ……」
そして三人は一いっ緒しょに柵さくを通り抜け、マグルの世界へと戻もどっていった。